令和元年(2019年) 9月定例会

令和元年9月10日(火曜日)
市制100周年記念市民プロジェクトについてなど


田中文代の発言は、背景を青色で表示しています。

◆田中文代

おはようございます。チーム創生の田中文代でございます。通告に従いまして、現在進行中であります市制100周年記念市民プロジェクトについて、一問一答方式にて質問させていただきたいと思います。
 今回、質問を思い立ちましたのは、実は、このプロジェクトに大なり小なりかかわる市民の方々から、いい話が何も聞こえてこない、疑問や不満の声ばかりが耳に入ってくることに、私自身が非常に危惧を抱いたからです。
 御承知のとおり、本市は、来年、東京オリンピック・パラリンピック開催の翌年、2021年に市制100周年を迎えます。大正10年、石炭産業による急激な人口増加により、村から一気に市となり、瀬戸内の産業都市として歩み続けてきた歴史を祝う100周年にふさわしいプロジェクトが進行中であることを期待するわけですが、現状はどうなっているのか、できるだけ時系列に沿って確認してまいりたいと思いますので、御答弁をよろしくお願いいたします。
 質問の1点目はまず、この100周年プロジェクトの前段として開催されました、100周年市民委員会の部分からです。正式名称を、宇部市制施行100周年市民委員会と称するこの市民委員会は、市のホームページによりますと、本市が2021年に迎える市制施行100周年に向けて、宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略が掲げる「暮らして良し、働いて良しの市民が誇りを持てるまちづくり」を推進するプロジェクトについて、幅広い層の市民とともに考え、取り組んでいくために、平成28年7月に設置したとあります。
 この委員会は、平成28年7月から始まって、計8回の会議を経て11月に市長に市制施行100周年に向けての提言書を提出とホームページにありますが、ホームページには、第1回目平成28年7月16日の会議の概要しか掲載されておりません。そして、そこには委員69人、出席委員48人、欠席委員21人と記されていますが、実際に、最終的に提出された提言書のほうには、委員は71人と記載があります。この人数の誤差はどうやって生じたものなのか。そもそも、委員の方はどういう人たちが、どういう形で集められたものであったのか、教えてください。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

おはようございます。
 田中議員の御質問にお答えいたします。
 御質問、市制100周年記念市民プロジェクトについて。
 第1点、100周年市民委員会提言書。
 ア、市民委員会の委員構成についてのお尋ねです。
 宇部市制施行100周年市民委員会は、宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる「暮らして良し、働いて良しの市民が誇りを持てるまちづくり」の推進に向けて多くの市民から意見を求めるため、平成28年7月に設置したものです。
 委員については、宇部市にお住まいの方、または、通勤・通学する方を対象に、平成28年7月から平成29年11月の任期で公募した結果、個人や団体から幅広い年齢層の応募があり、69人の委員でスタートしました。
 委員会では、宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略の基本目標に合わせて5つのグループに分かれて協議し、最終的に71人の委員で提言書を取りまとめられました。
 人数につきましては、69人の応募がありましたが、その後も8人の参加がございましたので、追加いたしまして、そして、どうしても参加が困難という、途中で辞退された方が6人ということで、最終的に2名の増の71人となっております。
 以上でございます。

◆田中文代

ありがとうございます。
 委員の方にそういった推移があったということなのですが、提言書の巻末によれば、会議の様子が並んでいるのですけれども、第1回会議が平成28年7月16日、48人の委員が出席、第2回会議10月15日、47人の委員が出席、第3回会議12月10日、40人の委員が出席、第4回会議平成29年2月25日、38人の委員が出席、第5回会議4月22日、41人の委員が出席、第6回会議6月24日、37人の委員が出席、第7回会議8月26日、33人の委員が出席、第8回会議10月28日、30人の委員が出席ということで、先ほど69人、最終的には71人というお話でありましたけれども、委員のうちほぼ半数のみが出席した状態で会議が進行されていったということで、この委員会という名称が果たして正しかったのかどうか、かなり無理があったのではないかという気がしております。
 続きまして、質問の2点目ですが、この提言書に示された数々の提案と現在進行中である市民プロジェクトの関係についてお尋ねいたします。
 提言書には、まち・ひと・しごと創生総合戦略の5つの柱に沿って、5つのチームに分かれてそれぞれ提案がなされています。5つのチームと申しますのは、皆さん御存じのように、「まち・ひと・しごと」の5つの柱ですね。1、安定した雇用を創出する。2、新しい人の流れをつくる。3、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる。4、地域資源を活用した多様な地域社会の形成を目指す。5、「にぎわいエコまち計画」に基づく都市基盤の整備。これら5つの柱に沿って具体的な提案が提言書の中でなされています。
 例えば、1の安定した雇用を創出するというテーマの中で提案されている、新しい農業の提案によって、宇部市独自の6次産業を創出するという提案では、販売と企画と支援の3分野に事業を分割した総合地域商社の創出により、生産拠点、観光、教育機関、シルバー人材といったものを複合的に事業に参画させる全体スキーム像が示されていたりします。
 こういった具体的で有用な提案が提言書の中でなされていたにもかかわらず、また新たな100周年記念市民プロジェクトを募集したのはどういう意図なのか。2018年7月30日付の募集が始まったときの文面を見ると、こうあります。「本市は、これまで、公害克服をきっかけに産・官・学・民が一体となり地域の問題を解決してきた歴史を持ち、現在も市民や学校、企業などと共にまちづくりを進めるなど、官民協働の土壌を培ってきました。市制100周年に向けて、公募による市民参加の協議団体100周年市民委員会を設置し、本市の活性化施策について、意見やアイデアを募り、市の後期実行計画に反映しています。このたび、これら行政計画において、官民協働で策定してきた宇部市が目指すまちづくりを具現化するため、市民が実施主体となる自由な発想による市民プロジェクトを募集します。」と、こうなっておりまして、宇部市が目指すまちづくりを具現化するため、市民が実施主体となる自由な発想による市民プロジェクトを募集するとなっております。
 この新たに募集されたプロジェクトと、提言書に示された数々の具体案の関係はどうなっているのか教えてください。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

イ、提言書に示された提案と市民プロジェクトの関係についてのお尋ねです。
 市制施行100周年市民委員会から、平成29年11月に提出された提言書には、本市の活性化に資するさまざまな提案がされており、その提案内容は、宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略の推進に生かすとともに、平成30年6月に策定した第四次宇部市総合計画後期実行計画にも反映させて、計画的に実施しているところです。計画書に100というマークを入れさせていただいたと思います。具体的には、ICTを活用したスマート農業の実施やUBEマルシェを開催するとともに、こどもプラザの整備なども検討しています。
 一方、市制100周年記念市民プロジェクトについては、市制施行100周年市民委員会からの提案や市の主要計画などを踏まえて、市民みずからが自由な発想で企画し実施するプロジェクトとして、平成30年7月末から10月末まで公募したものです。したがいまして、市民プロジェクトは応募者みずからが主体となって実施するものとしていますが、市制100周年とその先も本市の持続可能な発展に寄与するものとして官民協働で積極的に推進しているところです。
 以上でございます。

◆田中文代

ありがとうございます。
 御答弁にもありましたように、その内容的には重なっている部分があるということですね。
 それでは続きまして、実際に進行中であります市民プロジェクトについて検証を進めていきたいと思います。
 まず、応募結果の現況ですが、2018年11月9日付のホームページに応募結果として団体数は60団体、個人も含めます、プロジェクトの数は80と出ていましたが、先日、8月25日から始まりました旧山口宇部井筒屋、トキスマで始まりました宇部エキシビジョンでは、80ではなく71のプロジェクトしか紹介されていません。これは、どういう理由によるものでしょうか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

第2点、プロジェクトの進捗状況について。
 ア、応募結果の現況確認についてのお尋ねです。
 応募結果については、平成30年7月末から10月末までプロジェクトを募集した結果、60に上る個人、中学校、高等学校、NPO法人、社会福祉法人、企業などから記念イベント開催や新商品の開発、地域課題の解決など80のプロジェクトの応募がありました。これら応募された市民プロジェクト全てには、市制100周年への熱い思いが込められています。100周年を市民総参加でお祝いするために、全てのプロジェクトの実現が大切だと考え、現在、コーディネーターや庁内関係部署とともに実現に向けた取り組みを進めているところです。
 先ほど、71しか展示がされていないではないかというお話でございました。この市民プロジェクトの展示は、応募者の意向を確認しながら実施しております。残りのプロジェクトは、タイトルや内容を応募者と調整をしており、今後、随時展示してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆田中文代

最終的には、80全部出そろうということでよろしいですか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

先ほども答弁させていただきましたが、私どもとしては、全てのプロジェクトを実現させてまいりたいということを目指しております。
 以上でございます。

◆田中文代

続きまして、応募を締め切った段階で、11月に発表されたスケジュールに沿って幾つか質問させていただきたいと思います。
 このとき、まず、スケジュールの第一弾として、応募者が一堂に集まるファーストセッションを12月21日に文化会館研修ホールで開催するとの発表がありました。このとき講演に来られたのが、この数カ月後にこのプロジェクト全体の支援事業の委託を受諾されたstudio-Lの山崎亮さんですが、このファーストセッションを行うことになった経緯、また、山崎さんが講演に来られた経緯について教えてください。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

イ、ファーストセッション実施の経緯についてのお尋ねです。
 市制100周年記念市民プロジェクトには、幅広い分野のプロジェクトが多数応募されたことから、応募者間の情報交換、連携の場を早期に設け、応募者同士で一体感を醸成して推進することが必要と考え、ファーストセッションを開催することとしました。
 そこで、平成30年11月9日に、まず、ファーストセッションの日程や内容を発表しております。12月21日に、宇部市文化会館において、まちづくりの講演やワークショップを48団体79人が参加して実施しています。
 ファーストセッションについては、市民協働の意義などを知ってもらうために、全国で市民活動の支援を行い、地域活動などに取り組んでいる方を講師に依頼するということとしました。そこで、まず、平成30年7月に開催したうべ産業共創イノベーションセンター志、このオープニングにおいて、地域活性化の取り組みについて講演をいただいたstudio-Lの山崎氏へ引き続きお願いしたところでございます。
 以上でございます。

◆田中文代 

ありがとうございます。
 この12月に実施されたファーストセッションですが、講演会というよりは、100周年プロジェクトに向けてのワークショップがメーンの内容だったようで、参加された方の中には、市民委員会から引き続き参加された方も多かったようです。
 そこで、あのときみんなでつくった提言書はどうなったのか、市民委員会の意味は何だったのか、また、一から全部やり直しなのかという御意見もあったと聞いております。
 この12月21日のファーストセッションが終わって、すぐに始まったのが、先ほども少し触れさせていただきましたプロジェクト全体の支援事業委託の公募なわけですが、募集期間については、公募が開始されたのが12月19日、参加表明書の提出期限が、年が明けて1月17日、提案書の提出が1月23日という、非常にタイトなスケジュールですね。この短期間の募集の中では、ある程度の情報を持っていて下準備ができている団体ではないと応募は難しかったのではないかと、まあ、うがった見方かもしれませんが推測します。
 実際の公募の状況と選定理由について教えてください。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

ウ、コーディネーターの公募の状況と選定理由についてのお尋ねです。
 コーディネーターは、応募者への具体的な助言や支援などを行うことにより、市民プロジェクトの実現を図り、市制施行100周年に向けた機運を醸成することを目的に募集しています。
 公募の状況としては、平成30年12月19日から平成31年1月23日まで1カ月強ですね、公募型プロポーザル方式にて募集を行い、市内外から2者の応募がありました。
 選定に当たり、業務実施体制、類似業務実績、業務目的との整合性、業務の工程、内容などの観点から、提案事業者の書類審査及びプレゼンテーションを行った結果、他団体での類似業務実績や提案内容が評価された株式会社studio-Lをコーディネーターとして選定したものです。
 以上でございます。

◆田中文代

このとき、選考審査に当たったのはどういった方たちですか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 お答えいたします。
まず、私どもの職員と他の部署の職員だったというふうに認識しております。
 以上でございます。

◆田中文代 

 庁内の中で決められたということですね。
 それでは、その際の選考審査基準、要綱の中にも配点表が示されておりますが、2者しか応募がなかったということなのですけれども、落ちた団体より、このstudio-Lさん、どの部分の配点が高いのでしょうか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 先ほども御回答させていただきましたが、類似業務実績、それと提案の企画の内容ということで、市内の業者と県外の業者という形になっておりましたけれども、2者を比較した結果、得点が約1割強ぐらい上回っていたstudio-Lのほうが採用されたという形になっております。
 以上でございます。

◆田中文代 

 studio-Lさんの場合は全国展開で、いろいろなまちづくりにかかわっていらっしゃいますので、業績があるのは当たり前の話なのですが、ここであえて市の中でなく外へ委託をお願いしたということに、私は非常に遺憾に思っているところです。
 続きまして、公募のときに示されたスケジュールによれば、2019年2月下旬には、第1回ミーティングを開催してプロジェクト実現に向けたプロジェクトチームを結成することになっております。このプロジェクトチームの現況は、今どうなっておりますでしょうか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 エ、プロジェクトチームの状況についてのお尋ねです。
 プロジェクトチームは、プロジェクトの応募者が、情報交換や仲間づくりなど100周年に向けた盛り上がり感を醸成できるようなプラットホームを目指しています。
 このプラットホームでは、SNSなどを活用した情報連携の場づくりや、ワークショップなどを実施することにより、応募者同士のつながりを深めていきます。
 また、これまでのチームの活動としては、ファーストセッション、全体ミーティング及びキックオフフォーラムを実施しています。
 これらを通じて、ものづくり分野での協働による商品開発やときわ公園でのイベントの合同開催による集客力向上、ICTなどを生かした観光プロジェクトの支援など具体的な連携への動きも始まっております。
 以上でございます。

◆田中文代 

このプロジェクトチームの具体的な構成メンバーを教えてください。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 プロジェクトチームは、市民プロジェクトを御提案された方々、80の提案をされた方でございます。
 以上でございます。

◆田中文代 

済みません。60団体、個人が全てこのプロジェクトチームに入っているということですか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 一応、このプロジェクトチーム、先ほども申しましたように、応募者間の情報交換や仲間づくりなど100周年に向けた盛り上がり感を醸成できるようなプラットホームというのを目指しておりますので、ワークショップに参加されるとか、参加されていないとかいうのはございますけれども、全ての方に一応入っていただいております。
 その中で、例えばワークショップに参加される方、そうでない方は個別ヒアリング等も実施しながら進めているところでございます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 先ほどの市民委員会のときにも申しましたけれども、最初の応募の段階で入ってきた人を全部含めてしまうということですね。それで、このプロジェクトの機動力が上がるのかどうかというのは、非常に疑問視するところで、単に名簿に名前があるだけで、実際には本当は参画されてない方が今現在、もういらっしゃるのではないかという気がするのです。
 先ほど、80の提案のうち71しかプロジェクトが示されていないという話もしましたけれども、こういったプロジェクトを進行するに当たって、集まってきた人たちを全部名簿に載せておけばいい、情報だけ流せばいいということではないというような気がするのですが、そのあたり、いかがですか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 これはプラットホームでございますので、確かに、ワークショップを実施して、その場に集まって、皆様がお話しして連携を深めていかれる方もございます。
 当然、内容によっては、単独で自分で進みたいという方もございますが、それについても、私どもで一緒にお会いして御支援する。そして、そのときに、単独でやられる方にも同じような情報提供とか、ほかのこういう事例とかもございますよというようなお話もさせていただきながら、連携をしていこうとか、いろいろな話を進めております。やはりいろいろな方もおり、こういう形もとっておりますので、全員にまず、このプラットホームに入っていただいている。その中では、一緒に協働で進めたい、一方、やはり単独で進める、そのほか、市の施策に合わせて進んでいこうという方は市のほうとの連携を図りながら進めているところでございます。その辺は全員が入っていただいた中で進めているところでございます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 応募団体全てが全員でプロジェクトチームと称しているということなのですね。わかりました。
 公募のときの実施要綱によりますと、2019年度の事業分としてキックオフフォーラムの開催が業務の内容として示されています。
 市民プロジェクトの実現に向けて、提案者以外の市民にも活動を周知するとともに、その目的や楽しさを伝える、市民みずからが参加したいと思えるような場を創出し、多様な活動主体を集める機会とすることとなっています。
 このキックオフフォーラムの開催についてはどうなっていますでしょうか。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 オ、キックオフフォーラムの予定についてのお尋ねです。
 キックオフフォーラムは、市民にプロジェクトを周知するとともに、講演会を通じて各プロジェクトの質を高めることを目的に、「宇部エキシビジョン」と題して、常盤町1丁目スマイルマーケット(TOKiSMA)にて8月25日に開催しました。
 ここでは、プロジェクトの内容を見える化し展示することにより、市民への情報発信を行うとともに、SDGs講演会や個別プロジェクトをSDGsゴールに関連づけ、社会課題解決を活動に取り入れるワークショップを実施し、プロジェクトの質の向上を図りました。
 今後、環境、文化、資金調達をテーマにした講演会やワークショップなどを実施し、環境問題を意識した活動の展開やクラウドファンディングでの資金調達などを学ぶことにより、市制100周年と、さらにその先も活発な市民活動や市民プロジェクトが広がるよう積極的に支援していきます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 8月25日にこのキックオフフォーラムを開催されたということなのですが、私が伺ったところによると、参加者は20名程度ということで、プロジェクトの提案者の方はその中に何名かおられたということでした。
 ホームページ上でこのイベントの告知が出たのが8月15日、台風が来ていたお盆のときですね。開催は、わずかその10日後の25日。このような限られた時間の中での広報で、果たして市民プロジェクトの実現に向けて、提案者以外の市民にも活動を周知するとともに、その目的や楽しさを伝え、市民みずからが参加したいと思えるような場を創出し、多様な活動主体を集める機会とすることとうたわれていました。これが、公募の際のキックオフフォーラムの業務内容にかなっていたのかどうか、非常に疑問に思うところです。
 また、今、御答弁にありました宇部エキシビションと銘打ちながら、実際パネル展示がされているプロジェクトは、当初の80のうちたった7つしかありません。ほかのプロジェクトは一体どこへ行ってしまったのか。先ほど、全てを遂行するというお話がありましたけれども、これもまた疑問に思うところです。
 通告書の最後の質問になりますが、実際に、studio-Lさんが今後行われる支援事業の内容と委託料の使途について教えていただきたいと思います。

◎総合戦略局長(安平幸治君)

 カ、支援事業の内容と委託料の使途についてのお尋ねです。
 市制100周年記念市民プロジェクトは、100周年以降の持続可能なまちづくりにつなげるため、市民が主体となり、行政がその実現を支援する新たな官民協働の事業です。
 支援に当たっては、応募者の思いを重要視しながら、それぞれのプロジェクトを市の施策と連動させるとともに、市民が主体的に活動できる地域づくりと、まちづくりを担う人財づくりを行うこととしています。
 具体的な支援事業の内容は、まず1つ目として、個別プロジェクト実現への総合的な支援や進捗に応じた支援。2つ目として、デザインや情報発信、資金づくりなどの「学びの場づくり」。3つ目としましては、「つながりの場」としてのワークショップの開催です。
 委託料は、これらの支援事業を実施するための経費であり、平成30年度約99万円、令和元年度が約897万円、合わせて約996万円を計上しています。
 以上でございます。

◆田中文代 

 委託料はトータルで996万4,000円ということで、ほぼ1,000万円の委託料がこのstudio-Lさんに落ちているということなのです。この集まったプロジェクトなのですけれども、提案者の方々がそれぞれの思いを持って提案されていますので、ここで個別の内容に触れるのは控えたいと思いますけれども、そもそも具体性、実現性の薄い単なるスローガンだけのようなものもあります。あるいは、通年的、また毎年恒例でその団体が行っているイベントに単に100周年という冠をかぶせただけのものもあります。とにかく何でもあって、いわば玉石混交、数だけ集めたという印象があるのが今回の100周年記念市民プロジェクトに対する私の偽らざる印象なのですね。おのおの、これから自己資本を使いながら、先ほど御答弁にありましたようにプロジェクトを遂行されるということなのですけれども、現在のところ、本当に、提案された方のモチベーションが下がっているというのを感じております。
 今後、この委託料の使い道については、しっかり目を配っていただきたいと思いますし、本当にstudio-Lの方々のやっていることが支援につながっているのか、それぞれのプロジェクトが前に進んでいるのか、きちんと見きわめて事を進めていただきたいと思います。この委託が正解であったとみんなが実感できるように、まだ、今年度が終わるまで6カ月あります、約6カ月ですね。
 100周年記念の名前にふさわしいプロジェクトの遂行に向けて、有意義なお金の使い方がなされるよう、しっかり見定めていただきたいと思いますし、いま一度、最初の提言書に示されましたメッセージ「夢ある未来へ向けて」という言葉を皆さんで共有していただきまして、それを本当に市民全体に波及していただいて、2021年の100周年に向けて進んでいっていただきたいと、これを強く要望いたしまして、私の全ての質問を終わります。
 ありがとうございました。