令和元年(2019年) 6月定例会

令和元年6月18日(火曜日)
成年後見制度の利用促進に向けてなど


田中文代の発言は、背景を青色で表示しています。

◆田中文代

チーム創生の田中文代です。通告に従いまして、成年後見制度の利用促進に向けてということで、一問一答方式にて質問させていただきます。成年後見制度は、判断能力の低い成人の方に、ほかの人が後見人としてつくことによって、財産管理や法的手続など、生活上のさまざまな場面でその権利を守り支援するための制度です。1999年の民法改正により、従来の禁治産制度にかわって制定され、翌2000年4月1日に施行開始されました。後見人についてもらう対象者のことを被後見人と呼びます。制度導入の契機となったのは、同時期に準備が進んだ介護保険制度です。高齢者の福祉サービスがそれまでの行政処分である措置制度から受益者の意思決定を尊重できる契約制度へと移行するに当たり、契約当事者である高齢者が既に認知症を発症していて、判断能力が欠如している場合が想定され、その契約という法律行為のための法整備が急務であったわけです。こうした、いわば車の両輪として始まった介護保険制度と成年後見制度ですが、施行後20年が経過しようとしている今日、介護保険は聞いたことがあるけれど、成年後見は聞いたことがないという市民の方が大半なのが現実ではないでしょうか。成年後見の対象者は認知症の高齢者だけではありません。私の息子のような知的障害者も被後見人の対象者です。私自身、初めて成年後見制度という言葉を聞いたのは、障害のある子を持つ保護者の会でのことでした。私たちのような親は、自分が死んだらこの子はどうやって暮らしていくのだろうという、いわゆる親亡き後の不安が常にあります。お金を残したとして、誰が面倒を見てくれるのか。安心して託せる人や施設は見つかるのか。高齢者が被後見人の場合と違い、障害者が被後見人の場合は、頼みとしてお願いしていた弁護士や行政書士の士業の後見人の方が高齢となって先に亡くなってしまわれるという可能性もあり、個人による後見ではなく、現在、本市でも社会福祉協議会さんが受けてくださっているような法人後見という仕組みもとても重要です。今回は時間も限られておりますので、障害者よりも高齢者の方たちについて重きを置いて質問させていただきたいと思います。といいますのは、3月の予算委員会での質問でも申し述べさせていただきましたが、今後、市内に身寄りのない認知症高齢者の方々の急増が予想され、この方たちの権利や財産、身辺の安全をも守るためには、成年後見制度の利用促進が喫緊の課題であると考えられるからです。成年後見制度を利用するには、家庭裁判所に後見人の選任を受ける必要があります。つまり、制度利用のとっかかりとして、裁判所に申し立てを行う必要があるわけですが、この申し立てについては本人や配偶者、4親等以内の親族が行うこととなっています。しかし、ずっと独身でおられて身寄りがない。あるいは親族はいるけれど、遠くに住んでいて、既に音信不通であるような場合などは、市町村長が申し立てをすることになります。本市の場合は、いわゆる市長申し立てですが、本市の統計を見ますと、近年、この市長申し立ての件数が増加傾向にあります。また、平成28年度までは、市長申し立てに関する費用助成がゼロ件であったものが、平成29年度には一挙に6件発生するなど、今後の展開に非常に危惧を感じております。実は、平成28年、今から3年前の6月議会においても、長谷川議員が、成年後見制度に関する御質問をされ、その際、市長は、今後の高齢化の進展にあわせて認知症高齢者の増加も見込まれる中、成年後見制度の活用の必要性はますます高まるものと認識していると御答弁されておられます。それから3年たった現在、御認識のとおり、制度利用の対象者の状況は、加速度的に深刻になっていると考えられます。一方で、制度の利用がそれほど進まない現実もあります。成年後見制度の利用促進に向けて、何とかここで手を打っておかなくてはならないという思いから、これから質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。まず、本市の現状についてお伺いしていきたいと思います。現在、市内にこの成年後見制度を利用されておられる方はどのくらいいらっしゃいますか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

田中議員の質問にお答えします。御質問の成年後見制度の利用促進に向けて。第1点、本市の現況。ア、利用者数についてのお尋ねですが、成年後見制度は、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が十分でない方を社会全体で支え合う制度で、家庭裁判所への審判の申し立てによって選任された成年後見人等が財産管理や法律行為等を行うものです。山口家庭裁判所によると、本市では、平成31年3月末時点で389人の方が成年後見制度を利用されています。
以上でございます。

◆田中文代

実際に裁判所で認定を下されたということですね。それでは次に、本来想定される利用対象者数についてお伺いいたします。現在、認知症の高齢者の方の中には、既に介護認定を受けられている方も多いかと思われますが、先ほども触れさせていただきましたが、介護保険の制度にはつながっているけれど、その先に必要な成年後見という制度にはつながっていないと思われる方たちがおられると思います。市内にどれくらいおられると想定しておられますか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

389人の根拠ということで、これは山口家庭裁判所へ宇部市側から問い合わせた数字でございます。
以上です。

◆田中文代

実際に裁判所で認定を下されたということですね。それでは次に、本来想定される利用対象者数についてお伺いいたします。現在、認知症の高齢者の方の中には、既に介護認定を受けられている方も多いかと思われますが、先ほども触れさせていただきましたが、介護保険の制度にはつながっているけれど、その先に必要な成年後見という制度にはつながっていないと思われる方たちがおられると思います。市内にどれくらいおられると想定しておられますか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

イ、本来想定される利用対象者についてのお尋ねですが、成年後見制度の利用対象者数は、認知症高齢者、知的障害及び精神障害の人数により算出をされ、本市では、平成31年3月末時点で約1万1,000人となります。
以上でございます。

◆田中文代

今、実際に想定される数が1万1,000人、そして、先ほどお伺いしました実際に使われている方は389人ということでした。それでは、続きまして、今後の利用対象者数の見通しについてお伺いいたします。平成27年10月に発表されました宇部市人口ビジョンによりますと、本市の老年人口がピークを迎えるのが平成32年、つまり令和2年、来年となっています。その後、老年人口についてはわずかずつ緩やかに減少することになりますが、それよりどんどん激しく減少することが推定されているのが、御承知のとおり年少人口と生産年齢人口です。本市の場合、私のように高度成長期に子供時代を本市で過ごした方が、大学進学や就職を機に、どんどん大都市圏に出ておられるケースが多く、高齢者の御夫婦あるいは高齢者の独居の方という世帯の方が大変多いという実情があります。また、これからは、大人になったら結婚するのが当たり前だった昭和の中期ごろまでの時代と違い、独身でずっと働いてこられたという方たちも老年に差しかかってこられます。マンションでも市営住宅でも、ともかく独身で独居の方、こういう方は、皆さん成年後見制度の利用対象者予備群ではないかと思われるわけですが、その数をどのように想定されておられますか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

ウ、今後想定される利用対象者数についてのお尋ねですが、先ほど申し上げましたとおり、制度が想定している利用対象者は、認知症高齢者、知的障害及び精神障害の方で、現在の利用対象者では、認知症高齢者が約8割を占めております。議員がおっしゃったとおり、平成27年に策定した宇部市人口ビジョンでは、高齢者数は令和2年をピークに減少するものの、後期高齢者の割合がふえていく状況にあり、認知症高齢者数は増加すると見込んでいます。一方、知的障害及び精神障害の方については、人口が減少する中にあっても対象者数は増加傾向にあり、今後も一定の対象者数が見込まれます。そこで、令和22年に想定される利用対象者数は現在の約1万1,000人から4,000人増の、約1万5,000人になると推定しております。
以上でございます。

◆田中文代

ありがとうございました。現在が、利用されている方が389人、そして現在想定される利用対象者が1万1,000人、そして、令和22年の段階で見込まれる利用対象者数が1万5,000人ということで、これからその方たちの生活をどのように支えていくのか、きちんと備えていかないとということを改めて認識させていただきました。それでは、次の質問に移ります。認知症を発症される高齢者の方々の増加に伴い、現在、日常的にさまざまな困難事例が起こっていることは皆さん御承知のとおりです。もちろん、全てが認知症のせいではありませんが、振り込め詐欺や押し売りの被害、高齢者による交通事故、災害の際の逃げおくれなど、何かしら判断能力の低下にかかわっているものは実に多いと思われます。私は、約10年前から、一口後見人プロジェクトという成年後見制度を支える仕組みづくりの実行委員会に参加していますが、先日、この会議に、市内のある郵便局の局長さんが参加されました。郵便局の窓口業務、特に通帳を扱う場面で、来局される高齢者の方たちの対応に日々大変苦慮されておられるということで、何か学べないかということで会に参加されたそうです。こういった金銭の授受にかかわる場面で御本人の判断能力は非常に重要であり、御本人がそれができないとなると、誰がそれをするのか、誰かを後見人につけないとお金の問題は非常に切実です。しかしながら、そういった日々の種々の問題がありながら、20年前に始まったこの成年後見制度、利用が進んでいないのは、先ほど数字をお示しいただいたとおりです。この制度利用が進まない背景をどのように考えておられるでしょうか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

第2点、制度利用が進まない背景についてのお尋ねですが、国が平成28年に設置した成年後見制度利用促進委員会の資料では、制度の利用が進まない主な要因として、制度紹介、情報提供の不足などが挙げられています。本市の知的障害者関係団体の会合においても、成年後見制度の必要性、後見人の役割と探し方、相談窓口がわからないといった制度の情報不足に関する意見が多く聞かれました。なお、本市の相談窓口における平成30年度の相談件数は382件で、主な相談内容は、制度の内容、手続の方法、費用についてです。このことから、制度を必要とする方やその関係者、周囲の方々に対する情報発信とともに、権利擁護に携わる担い手の育成が制度利用の促進にとって重要と考えています。
以上でございます。

◆田中文代 

ありがとうございます。せっかくつくった制度が一向に利用が進まない。その背景に考えられる理由について御説明いただきましたが、政府もこれを憂慮して、平成28年、成年後見制度の利用の促進に関する法律というものを制定しました。このときは、高齢者の関係者よりも障害者の関係者から強く制度の改善についての要望があったように記憶しております。恐らく、高齢者の関係者よりも障害者の関係者のほうが制度に関する当事者意識が強かったと思われます。ともかく、この法律にのっとって、平成29年度から平成33年度までを対象期間とする成年後見制度利用促進基本計画というものが策定され、その工程表が示されました。本市においても、平成31年度予算に関係の経費が計上され、私もその内容について予算委員会で質問させていただきましたが、現在、この計画自体の進捗状況について、どのようになっておりますでしょうか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

第3点、成年後見制度利用促進基本計画の進捗状況についてのお尋ねですが、成年後見制度は、平成12年に施行されましたが、十分に活用されていなかったため、制度の利用促進を目的に、国や自治体の責務を定めた成年後見制度の利用の促進に関する法律が平成28年に施行されました。さらに、平成29年には地域連携ネットワーク及びコーディネート機関の体制整備の方針を盛り込んだ計画を市町村が策定するよう、国から示されました。これを踏まえ、本市では、成年後見制度の利用促進に向けた体制づくりに取り組み、体制のあり方について検討する成年後見制度利用促進体制整備検討会を6月20日に設置することにしています。検討会については、医師、弁護士等の専門家だけでなく、知的障害者団体等からの委員も加えて検討を進めていきます。また、検討会を進める過程で、家族会や医療・介護施設に対してヒアリングや市民モニター調査、ワークショップの実施も予定しています。そして、それぞれの意見を参考に体制を整えた後、計画を取りまとめることとしています。
以上でございます。

◆田中文代

ありがとうございます。6月8日にいよいよ検討会が設置されるということで、私もぜひ、できましたら傍聴させていただければと思いますが、それは可能でしょうか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

最初の会議は6月20日ということで、今週になりますけれども、一般傍聴のほうも可能でございます。

◆田中文代 

ありがとうございます。今週ですね。よろしくお願いいたします。予算委員会で私、この計画についての経費について質問させていただいたのですが、その中で、経費の一部で大阪と北九州市に視察に行かれるという御答弁がありました。この視察については、もう行かれたのでしょうか。行かれたのであれば、その成果についても教えていただけますか。

◎健康福祉部長〔福祉事務所長〕(中野加代子君)

視察につきましては、今お話をしました検討会において構成委員の皆様に御検討いただくこととしております。視察の実施の有無、また、どの場所が適当かも含めて御意見をいただきたいと思っているところでございます。
以上です。

◆田中文代 

はい、わかりました。予算委員会の御答弁とはちょっと違うようですが、今からされるということですね。はい、わかりました。  次に、後見人の担い手養成についてお伺いいたします。先ほども述べましたように、現在、本市においては社会福祉協議会さんが法人後見という形で裁判所から後見人を受任しておられます。実際には担当の方お二人が業務に当たっておられると思いますが、今後、制度利用に当たって、裁判所への申し立てをしてくれる人が誰もいない身寄りのない方、つまり市長申し立てを必要とされる方たちの増加が見込まれる中、また、先ほどお示しいただいた今後想定される医療対象者の方たちの数を考えたとき、その方たち全てが社協さんを後見人として希望されるわけではないにしろ、とてもお二人では賄い切れるものではありません。後見人の担い手養成は大きな課題です。どのように準備をしていかれるのでしょうか。

◎市長(久保田后子君)

第4点、後見人の担い手養成についてのお尋ねです。近年の少子高齢化、核家族化により、ひとり暮らし高齢者が増加する中、後見人は今後ますます必要とされてきます。後見人は、本人の家族や親族のほかに、第三者後見人と呼ばれる司法書士、弁護士、社会福祉士等が選任をされていますが、第三者後見人だけでは今後増加が見込まれる受任要請に対応することは困難であり、幅広い市民の理解と参画が必要と考えています。後見人には、財産管理を初めとする個人情報を取り扱うことから、高い倫理観と契約や権利擁護に関する正しい知識が求められます。したがいまして、利用者が安心して任せられる後見人の担い手養成に向けて、先進事例、民間団体の活動を参考に、今後実施予定の市民アンケート、ワークショップでの意見も踏まえ、広域連携の枠組みでの取り組みや、市民を対象とした講座の開催などを視野に入れて検討していきます。
以上でございます。

◆田中文代 

ありがとうございました。広域連携などで、また市民の方たちの勉強会を行っていくということでした。私、1つ御提案なのですけれども、宇部志立市民大学共生社会学部を設けておられますけれども、そういったところでこの後見人、いわゆる市民後見人とはまたちょっと違うとは思いますけれども、そういった人材を養成していただけると、大変ありがたいと思っております。先日、障害者の保護者が集まる勉強会に、防府で長年にわたって多くの成年後見を受任してこられた社会福祉士の讃井康一さんを講師にお迎えしてお話を聞く機会がありました。讃井さんは、成年後見は人間関係の仕事なので難しい。手続をして、それで終わりということではないということをおっしゃっておられました。恐らく、宇部志立市民大学の受講生として参加されるような意識の高い市民の方の中には、逆にそういう仕事ならやりがいがあると思われる方も多いのではないかと思いました。  宇部志立市民大学につきましては、卒業生をぜひ有償ボランティアのような形で、市政のいろいろな場面で活躍の場をつくっていただけるとありがたいと思っております。ぜひ、御検討をお願いいたします。続いてもう1つ、先ほど中野部長から、制度利用の進まない背景として、制度の周知不足というようなお話がありましたけれども、実際には、例えば障害者の保護者なんかでいうと、制度は知っているけれども、裁判所への手続が非常に難しそうだ。これはとても壁が高いという御意見をよく聞きます。この制度利用の大きな壁となっています裁判所への申し立てという部分です。これについて、円滑化、何か具体策がないでしょうか。この円滑化を進めていく必要があると考えるのですが、いかがでしょうか。

◎市長(久保田后子君)

第5点、申し立ての円滑化についてのお尋ねです。成年後見制度を利用する場合には、本人、配偶者、4親等以内の親族等が、必要書類を整えて申し立てをすることとなります。しかしながら、認知症高齢者は、本人の症状に対する認識が低い場合が多く、特におひとり暮らしの場合には、医療機関への受診が難しく、医師の診断書の取得が困難なケースが見られるため、関係者や周囲の方からの支援につなげていく必要があります。こうした事例に対応するため、本市では、市役所はもとよりでございますが、市内10カ所の地域包括支援センターに認知症の医療や介護の専門的知識と経験を有する認知症地域支援推進員を平成30年7月に配置をいたしました。加えて、地域包括支援センターでは、弁護士による「よりそい法律相談」というものを実施をしており、手続の複雑さや制度に対する不安の解消に対応しています。今後も、医療・介護、司法等のネットワークを活用して、スムーズな医療機関への受診につなげるなど、申し立ての円滑化に取り組んでいきます。
以上でございます。

◆田中文代 

ありがとうございます。今お答えいただいた分、非常に重要な部分だと認識しております。身内に、介護保険の認定を受けさせられたという御経験のある方ならおわかりだと思いますけれども、今市長が申されましたように、初期の段階において、認知症を発症しているその御本人に、自分が認知症であるという自覚はまずありません。他人から言われても、そんなはずはないと自分自身は認められないのがこの症例の本当に難しいところです。独居の方御本人が、認知症を発症されていても、遠く離れて暮らしておられる親族の方にはその実感がありません。また、御近所で立ち話をして、あの人最近ちょっとおかしいですねと思って民生委員さんに相談されて、介護保険まではつなげたとして、その後、成年後見が必要になるかどうか、その人がどういう人かというところまではなかなか立ち入れないものです。今後、もっと広く制度について、市民の方たちに周知・啓発していく必要がある。先ほど中野部長も進まない理由の1つとして挙げておられましたけれども、市のほうとしてはこの啓発活動についてどのように進めていかれるお考えでしょうか。

◎市長(久保田后子君)

第6点、利用啓発についてのお尋ねです。山口家庭裁判所による平成30年6月末時点における山口県内の13市の成年後見制度の利用状況を見ますと、宇部市は利用者数では県内第1位、人口による割合でも柳井市に次いで県内第2位となっています。しかしながら、今後利用対象者が増加することを踏まえ、制度を必要とする方やその関係者、周囲の方々に対して幅広く情報を届けるための取り組みが必要と考えています。そのため、まず、地域で活動されている宇部市民生児童委員協議会、校区の自治会連合会、コミュニティ協議会におきまして、制度の説明の機会を設けます。さらに、介護施設や障害者支援施設などの関係者、医療関係者、総合支援学校等教育関係者、家族会等に対しましては、制度の説明、相談の機会を設けることをお願いをしていきます。また、今後設置をいたします成年後見制度利用促進体制整備検討会での御意見を踏まえまして、権利擁護支援の拠点となります中核機関、それを令和2年、来年の4月には開設をしたいと考えております。そして、制度を必要とする市民が利用しやすいように、市民と、この新たに設置を予定しております中核機関をつなぐ役割を担う人材を養成していきたいと考えています。
以上でございます。

◆田中文代 

ありがとうございました。具体的にいろいろとお話しいただきまして、本当にうれしく思います。成年後見制度の利用促進、何度も申し上げますが、これは喫緊の課題です。財産管理や法的手続が御自身の判断ではできない方々の増加は、医療や介護の現場でのさまざまな混乱を呼び、また、空き家や所有者不明土地といった問題にも隅々にかかわってきます。これは私の身近に起こっている一例ですが、身寄りのない独居の方がマンションにひとり暮らしで認知症を発症され、既に家賃を滞納されていても、御本人にはその認識がない。マンションの管理人の方も、火事でも出されたら恐ろしいと苦情や注意はされるものの、御本人はすぐに忘れてしまわれる。そういった状態であって、そういう方を今後どうやって第三者が成年後見制度までつなげていけばいいのか。今回、さまざまにお答えいただきましたが、国が成年後見制度利用促進基本計画の中で示した地域連携ネットワーク、先ほど市長が御答弁くださいましたが、本市であれば市役所の地域支援チーム、市内各所にある地域包括支援センター、医療機関、地域の民生委員さんたち、弁護士、社会福祉士、行政書士さんといった士業の方たち。そして、中核を担っていただけるであろう社会福祉協議会さん、こういった方たち、しっかり手をつないで、このネットワークを構築していただいて、しっかりと役割分担を進めていただいて、何とか早目に手を打っていただかなくてはと思っております。ちょうどけさ、NHKで認知症対策大綱がまとめられたというニュースもやっておりましたけれども、この成年後見制度という制度を利用することでよりよき人生を送ることができる。御本人も周囲もメリットを実感できるという体制をしっかりつくっていただいて、利用促進に向けてより一層真摯に取り組んでいただきたいということを要望いたしまして、これで私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。