令和元年(2019年) 12月定例会

令和元年12月6日(金曜日)
発達障害を起因とする不登校・ひきこもりをなくすために


田中文代の発言は、背景を青色で表示しています。

◆田中文代
 チーム創生の田中文代です。おはようございます。
質問に先立ちまして、去る12月4日、長年にわたるアフガニスタンでの人道支援を半ばにして凶弾に倒れられました中村哲医師のこれまでの御活動とその崇高なる精神に敬意を表するとともに、衷心より哀悼の意を表します。本市にも、その活動を支えておられる方々が多数おられ、御本人に御講演においでいただいたこともあります。無念という言葉の本当にその気持ちのとおりですが、御冥福をお祈りいたします。
 それでは、質問に移ります。
 今回、私は、発達障害を起因とする不登校・ひきこもりをなくすためにというテーマで、一問一答方式にて質問させていただきます。今から約2カ月ほど前になりますが、10月17日付の文科省の初等中等教育局児童生徒課による「平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」と題する文書、これは、タイトルが示すとおり不登校等について毎年全国的に行った調査をまとめたものになりますが、そこに示されている数字は、実に驚くべき憂慮すべきものでした。平成30年度小中学校における不登校児童生徒数は16万4,528人、ちなみに昨年度は14万4,031人で、2万人以上の増加。全児童生徒に占める不登校児童生徒の割合は1.7%、昨年度は1.5%で、6年連続でふえ続けている。そして、不登校の割合が高いのは小学校よりも中学校で、中学校の不登校の割合は3.65%、実に27人に1人が不登校という実態が明らかになりました。不登校、また、その後に続くひきこもりの問題については、これまでも多くの議員の方が質問に取り上げられております。市としても、この問題は看過すべきではないというお考えであることは重々承知しておりますが、今回は、この不登校の原因の1つとして発達障害が考えられるケースが多々あることを、まず御理解いただきたいという思いから質問に取り上げさせていただきました。
 まず、本市の現状を確認させていただきたいと思いますが、本市における不登校児童生徒数の推移についてお答えください。

◎教育長(野口政吾君)

 皆さん、おはようございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、田中議員の御質問にお答えいたします。
御質問、発達障害を起因とする不登校・ひきこもりをなくすために。
第1点、本市の現状。
ア、不登校児童生徒数の推移についてですが、全国的に不登校児童生徒数が増加する中、本市における不登校児童生徒数は直近の約10年間で見ると平成22年度の193人をピークに、平成25年度は155人、平成28年度は122人と減少してきたものの、平成29年度は122人、平成30年度は120人で、ここ3年間は横ばいの状況にあります。また、先ほど田中議員さんに紹介をいただきました文部科学省の調査によりますと、平成30年度における本市の児童生徒1,000人当たりの不登校者数は10.0人で、これは国の16.9人、県の14.6人に対して低い状況にあります。また、本市における不登校の背景や要因は、家庭に係る状況が59.2%で最も多く、続いて学業の不振が21.7%、友人関係をめぐる問題が21.7%となっております。中でも、家庭に係る状況については、経済格差や虐待等、家庭環境のさまざまな要因が複雑に絡み合っているため、学校だけでは不登校の背景や要因の詳しい現状把握や分析が困難なことから、関係団体等と連携しながら、社会全体で対応していく必要性を強く認識しています。
 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございます。
数に関しましては、ここしばらく横ばいということで、しかし、確実に120人前後の児童生徒の方が学校に行けていない状況があるということがわかりました。
 そしてまた、原因についても、今、お答えいただきましたけれども、ことし6月議会の山下議員の御質問に対しても、野口教育長が不登校の原因については非常に複合的で、それだけとは言えないけれども、一番多いのが家庭環境、2番目が人間関係、3番目が学業不振といったものが挙げられるということを御答弁されておられました。
 今回の質問の趣旨なのですが、このうち発達障害に起因すると思われる数、もし、何らかの数をつかんでおられましたら教えてください。

◎教育長(野口政吾君)

 不登校は、今、議員さんが言われましたように、さまざまな要因が複雑に絡み合っているために、特定することがなかなか難しい場合が多いと。また、発達障害の判断も難しいことから、発達障害を起因とする不登校の割合は把握することがなかなか難しい状況ですが、不登校児童生徒数のうち、特別支援学級に在籍していて発達障害の診断がある児童生徒数は、これ、平成30年度でいえば17人。また、発達障害の疑いも含めて──発達障害と診断がある児童生徒と疑いがある児童生徒も含めた数は30人程度となっております。
 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございました。
 発達障害といいますのは、障害としての境界線をどこに引くのかというところが、非常に難しい問題がありまして、それこそ家庭環境によって、発達障害と同様の不安定な症状が起こっているケースも少なくありません。また、不登校の原因としてよく注目されるいじめについても、実はその背景に、他者とのコミュニケーションが苦手であったり、協調性に欠けるという発達障害特有の性質が隠れている事例も多くあります。実際のクラス運営の現場では、グレーゾーンのお子さんも入れると、クラスの半数ぐらいが発達障害に類した症状を示しているといった、先生のお声をお聞きしたこともあります。そのような実態もありつつ、本市では2016年、平成28年ですが、前白石教育長の時代に「宇部市教育大綱 宇部市教育振興基本計画~学び合うまち 宇部教育プラン~」を、ちょうど市制100周年の2021年を目途に策定されています。この計画の重点的取り組みの1つとして学校安心支援活動を掲げられ、不登校の未然防止、早期発見、早期対応については宇部市不登校防止アクションプランを策定するとあります。ことし3月議会における久保田市長の施政方針演説においても、「不登校対策については、宇部市不登校防止アクションプランに基づき、不登校の状況に応じた適切な支援と、新たな不登校を生み出さない取り組みの強化を図ります」と述べられておられますが、現在、このアクションプランに基づいた形で進められております不登校ゼロプロジェクトというものについて、その概要を教えてください。

◎教育長(野口政吾君)

 イ、不登校ゼロプロジェクトの概要についてですが、教育委員会では、平成28年度以降、不登校児童生徒数が横ばいの状況となったため、特に、新たな不登校を生み出さない取り組みの強化を目的として、平成30年度に不登校ゼロプロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、「こころと学びの支援員」が、積極的な家庭訪問による登校支援や悩み相談、学校における別室対応等を計画的に行ってきました。学校においては、欠席した児童生徒の家庭に対してきめ細かな連絡を徹底するとともに、欠席がふえ始めた際には、スクールカウンセラーや児童相談所等の関係機関を交えた連絡会議を早期に開催するなど、新たな不登校を生み出さない取り組みを重点的に行ってきました。また、長期にわたって不登校状態にある児童生徒に対しては、ふれあい教室への通室はもとより、自然体験やボランティアなど、豊かな体験活動や、人とかかわる活動を行うことにより、不登校の状況に応じて個別に支援してきました。その結果、不登校児童生徒の25%が再登校できるようになりました。また、登校には至らないものの、「朝きちんと起きられるようになった」「友達とかかわることができるようになった」などの好ましい変化が見られる不登校児童生徒が33%になるなど、成果が上がってきたところです。
 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございます。
 25%と33%で約半数のお子さんが何らかの状態、好転を示しているということで理解いたしましたが、やはり残りの50%の方については、まだ、いろいろな手だてが必要なのだと思います。
 現状としまして、このプロジェクト推進に当たって、課題のようなものが見えてきたものがありましたら教えてください。

◎教育長(野口政吾君)

 ウ、プロジェクト推進に当たっての課題についてですが、不登校ゼロプロジェクトにより、好ましい変化が見られるようになった児童生徒数が増加するなど、一定の成果は見られます。しかし、中には、欠席が長引き、学習に対する意欲の低下や学習のおくれに不安感を大きく募らせている児童生徒がいます。また、友人関係などの悩みが解消できず、登校への不安を抱えている児童生徒も見られます。各学校では、このような登校への不安を解消するため、学習のおくれを取り戻す個別の支援や、スクールカウンセラーとの定期的な相談等の支援体制を整えていますが、人の目を気にすることなく学習に専念できる場や、人的な支援等の支援体制は、十分とは言えません。また、地域においては、フリースクールや子ども食堂等、児童生徒を支えているさまざまな団体が、学習支援の場を提供している中、学校のみならず社会全体で支援していくことが重要ですが、相互の連携が十分に図られていない点が課題と認識しています。今後は、児童生徒を支えているさまざまな団体との情報共有をもとに、それぞれの機関が持つ機能や長所等を生かしながら、一層個別支援の充実を図っていくことが重要になると考えています。
 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございます。
 本当におっしゃるとおりだと思います。社会資源、さまざまにあるというふうに認識しておりますので、ぜひ連携をとっていただきたいというふうに思います。
 続いて、2番目の大きなくくりの質問に移りたいと思います。学校からの支援のあり方についてです。不登校の子供たちは、それぞれに理由があって学校に行きたくない、行きたくても行けないといった事態が発生しているわけですが、名古屋経営短期大学講師の木村拓磨氏が、心理学・応用行動分析学専用のサイト「SYNODOS」に、2018年10月29日に「不登校と発達障害」というタイトルで文章を寄せられております。その中で木村氏は、不登校と発達障害の関係について、その数字を明らかにされた上で「発達特性を周囲が理解したうえで本人に適した環境を準備することで、問題を抱えて不登校となってしまうことの多くは防げる可能性がある」と述べられています。学校における環境整備が何より大切。3年前から施行されています障害者差別解消法では、その障害特性に合わせた合理的配慮というものがはっきりとうたわれているわけですが、教育の現場では、まだまだその理解がきちんと進んでいないのではないか、ハード面はもとよりソフト面での配慮が徹底されていないのではないかという思いがしておりますが、それでは、一旦学校に行けなくなってしまった子供たちに、どのような支援をすれば再び学校に戻ってこれるのか。近年盛んに叫ばれるようになったのが、アウトリーチという手法です。これは、積極的に当事者がいる場所に行って働きかけを行うもので、不登校であれば、その御家庭を訪問するということになるわけですが、教育委員会では、このアウトリーチにどのように取り組まれておられるのか、お答え願います。

◎教育長(野口政吾君)

 第2点、学校からの支援のあり方。
 ア、アウトリーチについてですが、不登校児童生徒を抱える家庭への支援として、定期的な電話連絡や家庭訪問等により、学習支援や登校支援を行うとともに、必要に応じてスクールカウンセラーがカウンセリングを行い、孤立感の緩和や将来への不安の軽減等を図っています。また、家庭を取り巻く環境改善が必要な場合には、スクールソーシャルワーカーが家庭訪問し、児童相談所等と連携しながら支援をしています。これらの取り組みのほか、本市においては、平成28年度から3つの中学校区において、地域住民のボランティア2名とスクールソーシャルワーカー1名で構成する「こどもえがおサポートチーム」、これが、学校からの要請に応じて児童生徒への登校支援や保護者への相談支援等を行っています。このサポートチームが支援した家庭は、平成29年度は16家庭、平成30年度は21家庭となっており、不登校の改善や子育ての不安を軽減できた家庭がふえてきたことから、今後は対象校区を拡大するなど、さらなる支援体制の充実を進めていきます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 ありがとうございます。
 こどもえがおサポートということで、今、お伺いいたしました。3つの中学校区ということですが、どちらでしょうか。教えていただけますか。

◎教育長(野口政吾君)

 上宇部中学校区、それから黒石中学校区、それからもう1つが藤山中学校区となっています。
 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございます。
 もっとこういう、本当に地域でお子さんを支える仕組みができ上がっていくといいなというふうに思います。ぜひ、よろしくお願いいたします。
 これまで、私は、不登校についてお話を聞いた中で最も多いのが、残念ながら御家族の方がお子さんへの学校の対応として、担任の先生に不信感を持たれているケースです。もちろん、一方的に先生に非があると責めるわけにはいきません。双方に言い分があって、何らかのボタンのかけ違いが起こってしまっているわけですが、この背景に、もしかしたら教育現場の余裕のなさ、先生方が通常の業務の多さから、何らかの不登校の芽を見逃してしまい、また、実際に不登校になってしまったお子さんの対応に時間を割く心の余裕がない状態があるとしたら、それは、ゆゆしき問題です。教育現場の働き方改革が叫ばれて久しいですが、この点は、各学校でしっかりほかの機関とも連携をとっていただいて、当事者だけに負担が重くのしかかることのないように、校長先生にはリーダーシップをとっていただきたいと思います。そして、そうはいっても子供さんが帰ってくるのは、基本的にはその担任の先生がおられるもとのクラスということになろうかと思われますので、やはり御家族の方との信頼関係の構築に努めていただきたいと切に願います。昭和の時代は遠くなりまして、平成の30年間を経て、今の親御さんたちには昔の価値観が通じないと嘆かれるお声もよく聞きますが、ここで諦めたら子供たちの未来は開けません。現場の御苦労ははかり知れないと思いますが、大人がわかり合う姿勢を見せない限り、子供たちの心が開くこともないと思います。ぜひ、よろしくお願いいたします。
 次に、本市が官民協働で立ち上げている発達障害児を支援するネットワーク協議会の活動の中から生まれましたパーソナル手帳の活用についてお伺いいたします。この手帳は、発達障害をお持ちのお子さんの切れ目ない支援につなげるために、教育、療育、医療、その他就労、自立活動などのさまざまな場面での情報共有を目途に、もう10年近く前に本市が独自で作成したものです。この春に内容もデザインも新たに改訂版が出ましたが、このパーソナル手帳の活用の現況について、実際のところどこまで活用されているのか、その現況についてお答えください。

◎教育長(野口政吾君)

 イ、パーソナル手帳の活用の現況についてですが、パーソナル手帳は、発達障害を含めた障害のある児童生徒本人または保護者が、乳幼児期から成人期までの成育歴や支援に係るさまざまな情報を記入していくものです。本市では、障害者団体等と連携して平成22年度に作成しましたが、本年4月には、保護者が記入しやすいように、記載方法を記述形式からチェック形式に変更するとともに、学校等での活用時期がわかるページを追加した改訂版を作成したところです。学校では、障害のある児童生徒一人一人に対する個別の教育支援計画を作成する際や、保護者との面談、進学や就職の際の引き継ぎ等で、パーソナル手帳を活用しています。学校における活用をさらに促進するために、本年4月と6月には、パーソナル手帳について学ぶ校内コーディネーター等研修会を開催しました。また、11月には、障害のある児童生徒の保護者等を対象に、パーソナル手帳の書き方教室を開催し、児童生徒の障害の状態や登校状況、支援の時期や内容等を記入する機会を設けました。教育委員会では、今後、学校・家庭・関係機関が連携して、乳幼児期から就労までの支援ツールの1つとしてパーソナル手帳の活用を図り、障害のある児童生徒一人一人の自立や社会参加に向け、一層きめ細かな支援を行っていきます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 ありがとうございます。
 教育現場での周知については、今、るるお伺いしました。これをぜひ、教育現場以外の医療ですとか、これは健康福祉部の方にお願いすることになりますが、医療・療育、ほかの社会福祉施設、そういったところに、ぜひ、周知を広めていただきたいと思います。まだまだ知らない方が多いのではないかと思います。親御さんに何かあったときに、この1冊があれば御本人が困ることがないと、それぐらい有意義に活用していただけたら、本市としても、つくったかいがあろうと思いますので、ぜひ、周知に努めていただきたいと思います。
 次に、卒業後の支援についてお伺いいたします。
 小学校でも中学校でも不登校の状態で卒業を迎えた場合、中学校の間は義務教育ですから何らかの支援があるとは思いますが、中学校を不登校で終えた場合、その後の支援はどうなっているのでしょうか。発達障害が明らかな場合、一般の高校に進学せず、支援学校の高等部に入学したものの、そのまま不登校になっているケースもあるやに聞いております。中学校の先生からしたら、気にはなるけど、正直、やっと手が切れたと思われている方もおられるかもしれません。具体的に何か働きかけをされておられるのでしょうか。教えてください。

◎教育長(野口政吾君)

 ウ、卒業後の支援についてですが、不登校生徒が、卒業後、進路が未決定となることが想定される場合には、中学校在籍時に宇部市発達障害等相談センターそらいろや、児童相談所等を交えた連絡会議を行いまして、その場で卒業後の具体的な支援等を協議し、ひきこもりにより社会とのかかわりが希薄にならないよう、切れ目のない支援を行っています。また、卒業後に進路未定となった場合には、相談窓口として、多世代ふれあいセンターに開設している若者ふりースペースや、新天町に開設されているうべ若者サポートステーションの就職相談窓口などを紹介し、卒業後の生徒に社会参加の機会を提供できるよう支援をしています。特に、不登校で発達障害がある生徒については、就職・進学時にパーソナル手帳等を活用し、綿密な引き継ぎを行うとともに、就職・進学後も必要に応じて情報共有、情報交換を行い、今後の支援に生かしています。教育委員会としては、今後も、中学校卒業後の生徒が社会的に自立することができるよう、うべ若者サポートステーション等、児童生徒を支えているさまざまな団体と連携強化を図りながら、切れ目のない支援体制の構築に全力で取り組んでいきます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 ありがとうございます。
 機関はそれなりにあるということですが、やはり本人がそこに行けるかどうかというところがネックになってくるかと思いますので、ぜひ、個々の実状を詳細に把握していただきたいと思います。幸いにして、本市には、先日NHKの「クローズアップ現代」でもひきこもり支援について、その取り組みが紹介されました山大医学部看護学科教授の山根俊恵先生が理事長を務めておられます「NPO法人ふらっとコミュニティ」という心強い支援機関もあります。また、長年官民協働で活動を続けている宇部市障害者ケア協議会においても、近年発達障害部会が立ち上がりました。本市には、そういう共生社会を進展しようという土壌というか、市民の素地があると私は考えております。まずは、実態をしっかり調査していただいて、一人でもひきこもりの状態から抜け出すことができるよう、さまざまな機関と連携していただきたいと思います。
 最後の質問は、教育支援センターふれあい教室についてです。
 国が設置を奨励している教育支援センター、別名適応指導教室と呼ばれるものですが、本市においては多世代ふれあいセンターの4階に設置されております。その内容を、要覧の中で確認させていただいたのですが、コミュニケーション能力育成のほうに重きを置かれているような印象がありまして、一般教科の学習については、余り教科を置かれていないのではないかというような印象を受けたもので、ちょっとこの拡充について、ぜひ、お願いをしたいと思っております。平成28年12月議会の一般質問でも特別支援教育の充実についてということで取り上げさせていただきましたが、実は、発達障害のお子さんの中には、いわゆる学習障害をお持ちのお子さんがかなりおられます。読んで理解する、聞いて理解する、あるいは書くといった個別の能力が、一部分だけ極端に低いお子さんたちで、この方たちの学習には専門的な補助が必要になります。教室での一斉指導では、みんなと同じように理解が進んでいかないお子さん方です。こういったお子さん方について、ふれあい教室での学習内容、拡充される御予定はおありでしょうか。

◎教育長(野口政吾君)

 第3点、教育支援センターふれあい教室の機能拡充についてですが、これまでふれあい教室では、児童生徒の学習状況に応じた個別の学習支援を中心に、自然体験やボランティア等の体験活動も行ってきました。また、平成30年9月に、さまざまな世代の方が集う多世代ふれあいセンターへ移転した後には、児童生徒と市民がともに学ぶ茶道教室や、乳幼児とのふれあい体験等を行っています。しかし、ふれあい教室に通室する児童生徒はさまざまな課題を抱えていることから、学習支援や体験活動の提供だけでなく、カウンセリングや適応指導等の心理面の支援も極めて重要となります。このため、教育委員会では、今後、ふれあい教室に臨床心理士を配置し、継続的なカウンセリングを行うとともに、心理検査等も必要に応じて実施し、一層きめ細かい個別支援を推進していく体制を整備していきます。特に、発達障害を含めた障害のある児童生徒については、宇部総合支援学校や岬小学校、神原中学校の特別支援教育地域コーディネーターの訪問支援等により、専門的見地から支援を受けることができるようにしていきます。また、長期にわたって欠席している児童生徒や、ふれあい教室通室生の段階的な教室復帰に向けて、全中学校の校内に学習支援や登校支援を行うことのできる、これは仮称ですけれども、校内ふれあい教室も設置していきます。教育委員会では、今後も、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念のもと、不登校児童生徒や障害のある児童生徒が安心して通える学校づくりを推進していきます。
 以上でございます。

◆田中文代 

 昭和の時代には、一般的には不登校を悪と捉えて、お子さんが不登校の状態を抜け出せない御家庭では、御家族は何となく肩身の狭い思いをされていたということもあったかと思いますが、これだけ不登校の数がふえてきた状況にあっては、そういった感覚も薄まってきているのではないかと思います。また、いつのころからか、安易に学校へ行かなくてもいいと呼びかける風潮が高まってきているようにも思います。しかし、確かにいじめなどがある場合は、学校へ行ってはいけない状況ですが、そうでない場合には、やはり学校へは行ったほうがいい。これは皆さん共通の思いかと思います。先日、本市の学びの創造推進事業スーパーバイザーの先生からも、この小中の義務教育の期間、取り戻せないと厳しくおっしゃっておられました。ぜひ、今後とも、この不登校を生まない状況、しっかり教育委員会としてサポートして、環境整備に努めていただきたいと思います。
 これで、全ての質問を終わります。