平成24年(2012年) 12月定例会

平成24年12月10日(月)
1. 不納欠損について
2. 外部監査の導入について


田中文代の発言は、背景を青色で表示しています。

◆田中文代

 新風会の田中文代でございます。文教民生委員会、きょう3番手となりました。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 前回の9月定例議会におきまして、平成23年度の決算審査特別委員会が行われ、審議の結果、本市の平成23年度の財政状況が確定されました。決算の審議に当たっては、監査委員の方たちからの審査意見書を例年資料としていただくことになっておりますが、一昨年、平成22年度の宇部市決算及び基金の運用状況を示す書類の審査意見書の結びにはこうあります。

 市財政を取り巻く環境は、国難とも言える東日本大震災とこれに伴う福島原子力発電所事故の影響により、過去に例を見ない状況になって行くものと予見される。このため、今後の財政運営に当たっては、市民が将来にわたって安心して暮らせるよう持続的な施策が展開できるようにするためにも、「行財政改革加速化プラン」を確実に実施して歳入歳出の見直しやコスト削減にも取り組む一方で、社会経済情勢を迅速かつ的確に把握し、集中と選択により多種多様な行政需要に応えて行く努力をされるよう要望する。

 そして、ことし平成23年度版の意見書の結びの部分は以下のとおりです。

 本市を取り巻く環境は、東日本大震災と半導体不況の影響などにより、今後、これまでにない厳しい状況になるものと予見される。反面市民ニーズは高度化・多様化してきている。このような社会経済情勢等を迅速かつ的確に把握し、多種多様な行政需要に応えながら「みんなで築く 活力と交流による元気都市」を目指し、市民が将来にわたって安心して暮らせるよう持続的な施策を展開するためにも「行財政改革加速化プラン」を確実に実行することにより、歳入歳出の見直しやコスト削減等さらなる財政の健全化に取り組むとともに、施策の選択と集中に引き続き努力をされるよう要望する。

 結びの言葉の前段におきましては、各年それぞれ市役所業務にかかわって発生する全ての数字について詳細な意見が寄せられており、監査の方たちの御苦労がしのばれますが、決算の数字が示すとおり、本市の財政状況は決して健全とは呼べません。

 財政状況の目安となる数字を拾っていきますと、数値が大きいほど財源に余裕があることを示し、1を超えると自力で十分ということで普通交付税の交付対象外となる財政力指数の本市の平成23年度の数値は、前年よりわずかながらにさらにポイントを下げて0.70、人件費、扶助費などに充てる経費充当一般財源に対して、地方税、普通交付税等を中心とする財源のうち、使途が特定されていない一般財源収入がどれくらい充当されているかをあらわす比率であり、80%を超えると財政構造の弾力性が失われつつあると判断される経常収支比率の数値は、決算資料に示された範囲でいえば、平成19年度以降はずっと94%を超える危険な位置で推移しております。これらの数値は下松、周南、防府といった県内他市と比べても、より深刻な本市の財政状況を示しており、後の世代に少しでも財政破綻の危惧を残さない、安心して暮らして行ける町を残すためには、行政、市民が一丸となって危機感を共有して、今後の市の施策動向を判断し、みずから実行していかなくてはならないと感じております。

 平成21年度に98.2%だった経常収支比率は、平成22年度には一挙に94.3%まで下げることができたにもかかわらず、平成23年度決算においては再び94.6%と、0.3ポイント高くなりました。この理由は、比率の算定において分母となる一般財源収入のうち、主に市税が減少したことによるものであるとの説明がありましたが、単年にとどまらず長期的に見ても、少子化による15歳から64歳までの生産年齢人口の減少による税収減の問題は、今後さらに本市にとって重くのしかかってくるものと思われます。

 そこで、企業誘致といった税収増のための有効な施策の実行とあわせて、確実な財源確保という意味で、不納欠損額や収入未済額を着実に減らしていくという地道な努力が求められているということを実感しています。

 平成23年度の一般会計と特別会計を合わせた不納欠損額は3億6,631万6,000円余りもの数字がはじき出されており、前年の4億7,097万4,000円という額からは随分改善されたものの、依然として億単位のお金が市財政から抜け落ちていっている勘定になります。不納欠損とは、税金や国民健康保険料については、地方税法、地方自治法上、その債権の消滅時効が定めれられていることに基づき、徴収が見込めないと確定したものについては、市がそれをかぶる形で会計上処理を進めているものですが、税や社会保障の公平性からいっても、恒常的に高額な不納欠損が発生している状況というのはいかがなものかと考えます。

 9月の決算審査特別委員会の中でも、その効果について質問がありましたが、本市では平成21年11月より本庁舎3階に納付案内センターが設置され、業務委託先の民間オペレーターによる市県民税、固定資産税・都市計画税、軽自動車税、国民健康保険料に関しての未納のお知らせと納付の手続案内が行われています。センター設置の効果については約3,000万円以上と試算しているというお答えもあったように記憶しております。以前は税の一括納付に関しては、支払い額の減額という形での報奨金が支給されていたような時代もありましたが、一般金融機関の金利がこれだけ下がった現在、そのような早期納付による行政側のメリットも考えられず、いかにして期限内に納めるべきお金を納めてもらうか、必死に知恵を絞っていかなくてはならないと考えます。

 不納欠損として決算を行うということは、いわば債権放棄であり、先ほども申し上げましたが、税や社会保障の公平性という観点から考えますと、これだけ厳しい社会情勢の中で、きちんと納めるべきものを納めている人たちにとって、人によっては時間が経てば時効という処理方法では、不公平感が生じてくるのも否めないところです。

 そこで質問の1点目ですが、まず市として現在の不納欠損全般の現状についてどのような認識をお持ちなのか。不納欠損の予備軍ともいうべき収入未済の現状ともあわせ、お考えをお聞かせいただければと思います。

 質問の2点目は平成22年度の不納欠損額が2億9,326万円、平成23年度が2億567万7,000円、そもそもの収納率が現年度分と滞納繰越分を合わせて、それぞれ56.80%、57.06%という低い数値を示している国民健康保険の今後についてです。

 これだけの低い収納率で制度自体を支えて行けるのか、非常に不安を覚えるところです。今後の見通しについてどのようにお考えか、お答えいただければと思います。

 質問の3点目は監査のあり方についてです。

 本市においては決算審査特別委員会の招集前に決算書についての監査が行われ、本市の財務全般にわたり、その数字の整合性などが証明され、地方自治法に基づく監査業務の責務を果たしておられます。意図的に強調するために結びの部分だけを抜き出す形で、冒頭に紹介させていただきましたが、在職中幾度となく配置がえの行われる現在の職員体制の中で、市職員が監査という非常に専門性が要求される職務についている状態では、市財政への積極的な意見が内から上がってくることは難しいのではないかということが懸念されます。もちろん、現在監査業務に携わっておられる方たちは、法にのっとって御自分たちの責務を全うしておられることは重々承知しておりますが、社会情勢がこれだけ変化している中で、今後、監査の数字から浮かび上がってくる本市が抱える財政課題について、もっと切り込んだ御意見がいただけるような外部監査の導入などについて、もっと戦略的な監査のあり方を考えるべき時期にきているのではないでしょうか。市としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 以上3点、御答弁のほどどうぞよろしくお願いいたします。

 これで壇上からの質問を終わります。

◎久保田后子市長

 田中議員の御質問にお答えをいたします。

 御質問の1、不納欠損について。

 第1点、現状認識についてのお尋ねですが、平成23年度決算において、一般会計と特別会計を合わせて約3億6,631万7,000円の不納欠損処理を行いました。このうち、9割以上を占める市税及び国民健康保険料については、平成22年度と比較をして約9,607万4,000円の減少となっていますが、多大な不納欠損は、負担の公平の観点から、また、財源確保の面からも見過ごすことのできない重要な問題と認識をしています。

 このため、不納欠損を発生させないためには、まず、その前段となる収入未済を減少させるための取り組みが重要であり、そのため、平成21年度から納付案内センターを活用して、滞納初期から納付相談や納付指導の徹底を図ることで、平成23年度は、市税と国民健康保険料を合わせて約4,800万円の納付を得たところです。また、納付の資力がありながら滞納が解消されない案件については、早期の財産調査や滞納処分の強化を図っています。

 これらの取り組みの結果、特に市税については、平成22年度以降、収入未済は減少傾向にあり、平成23年度末における累積の収入未済額は、平成21年度末と比較をして約2億55万3,000円の削減となるとともに、収納率も0.6ポイントアップをしたところです。

 一方、収入未済についての対策を講じながらも、最終的に回収が困難となったものについては、やむを得ず地方税法の規定を適用し、あるいは準用して、租税公課債権が消滅したものとして不納欠損処理を行っています。不納欠損処理に当たっては、滞納者の生活状況や財産状況等の把握、所在確認などについて、十分に調査をした上で行うこととしており、安易に不納欠損としないための努力を重ねているところです。

 このように、不納欠損や収入未済については、削減の取り組みや適正な処理の徹底などを行っているところですが、依然として高水準で推移している状況です。このため、今後はこれまでの収納対策をさらに充実していくとともに、平成25年度から導入予定のコンビニ収納により、全国のコンビニで24時間いつでも納付ができるようにするなど、納付機会を拡大することで収入未済の削減に取り組むこととしています。

 今後も引き続き、納税・納付に関する意識の啓発や口座振替の促進に加えて、市民にとって納付しやすい環境の整備に努めるとともに、適切な納付指導を行って、収入未済と不納欠損の削減に取り組んでいきます。

 第2点、国民健康保険の今後についてですが、国民健康保険制度については、近年の急速な高齢化や医療技術の高度化、あるいは疾病構造の変化などに伴って、医療費は年々増加傾向となっており、あわせて昨今の景気低迷の影響に伴う収納率の低下により、一層厳しいものとなっています。

 こうした中、本市においても、平成23年度の保険給付費が約140億円と、前年度から約3.8%増加をしており、また、収納率についても、現年度分89.16%、滞納繰越分6.18%、全体で57.06%という状況となっていることから、国保財政における財源確保は大きな課題となっています。このため、本市では国や県に対して、広域化の推進や国庫負担割合の引き上げなどについて要望するとともに、医療費の適正化や収納率向上に向けての取り組みについて積極的に進めているところです。

 具体的には、医療費の適正化対策として、特定健康診査や特定保健指導の実施、各種健康教室やヘルスアップセミナーの開催、ジェネリック医薬品への切りかえ勧奨等に取り組んでいるところです。また、収納率向上対策としては、滞納者に対する納付相談や納付指導の充実、夜間窓口の開設や納付案内センターの活用、税・介護部門と連携をした早期の財産調査や滞納処分の強化に取り組んでいるところです。

 今後も引き続き、地域や医療機関と連携した保健事業の充実や滞納処分の効率化・迅速化を進めるとともに、コンビニ収納による納付機会の拡大等を図ることによって、国保財政の財源確保に努めていきます。

 御質問の2、外部監査の導入についてのお尋ねですが、本市においては、地方自治法及び宇部市監査委員条例に基づき3人の監査委員を選任しており、この監査委員は、市長から独立した立場で、市及び市関係機関における財務に関する事務の執行や経営に係る事業の管理について、計数が正確であるか、法令等に基づいた処理が行われているかに重点を置き、公正かつ慎重に監査を実施しています。

 具体的には、地方自治法に規定をされた定期監査、決算審査、例月出納検査、住民監査請求に基づく監査などを実施しており、このうち定期監査においては、監査周期の短縮を行うなど改善を図りながら、収入事務、支出事務、契約事務及び財産管理事務など財務会計に関する事務監査を実施して、注意事項や改善すべき事項を指摘されています。また、決算審査、健全化判断比率及び資金不足比率審査においては、一般会計、特別会計の審査に加えて、各企業会計について、決算数値の正確性を審査するとともに、監査委員としての要望を含めて意見を述べられています。

 御提案の外部監査制度は、地方公共団体の組織に属さない外部の専門的な知識を有する者による監査を導入することによって、地方公共団体の監査機能の専門性及び独立性の強化を図るとともに、地方公共団体の監査機能に対する住民の信頼を高めることを目的として、平成9年の地方自治法の改正によって創設をされたものです。この制度において、外部監査人が必要と認める財務その他の事業を特定して毎会計年度1回以上実施する包括外部監査については、都道府県、指定都市、中核市に実施が義務づけられ、その他の自治体は条例で定めて実施をすることとされており、平成21年度末において、都道府県等の106の義務づけ団体以外では、13の自治体が条例を制定するにとどまっています。

 導入が進まない要因としては、費用対効果や適切な人材の確保が困難であることなどが考えられており、このような状況も踏まえて、国においては、地方自治法の改正も見据えて、外部監査を含めた監査制度の見直しが検討されており、本市としては国の動向を注視しながら検討していきたいと考えています。

 以上で、私の壇上での答弁を終わります。

◆田中文代

 御答弁ありがとうございました。それでは自席より再質問、要望等をさせていただきます。

 現在の切迫する社会情勢の中で、市税の収入未済額を平成22年度以降着実に減らしておられる取り組み、平成23年度には、平成21年度末と比較して約2億円も削減されたということで、本当に頭が下がる思いです。多岐にわたる収入未済の項目を恐らく一つ一つ掘り起こす形で回収に当たられた結果だと推測しておりますが、庁内のさまざまな部署の中で、恐らく納税にかかわる部署におられる現場職員の方々の御苦労、御心痛というのは他部署とは全く違ったものがあるのではないかと考えるところです。

 そこで、再質問の1点目でありますが、残念ながら収入未済の対策を講じながら、最終的には回収が困難となったものについては不納欠損の処理を行うということで、その処理に当たっては、「滞納者の生活状況や財産状況等の把握、所在確認などについて、十分に調査をした上で行うこと」にしているというお言葉が御答弁にありましたが、この十分な調査ということについて、現場では具体的にはどういうことをされているのか教えていただければと思います。

◎三輪信則総務管理部長

 お答えいたします。

 不納欠損処理に当たりましては、滞納者の自宅を訪問し、生活状況の確認・調査を行いますとともに、勤務先への給与照会や金融機関への預金調査、不動産の登記簿及び現地調査等を行っております。また、市外転出者に対しましても、転出先の自治体への勤務先や不動産の所有状況等の実態調査を行っており、このような調査によりまして、滞納者の納付資力の把握に努めているところでございます。

 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございました。地道に努力をされておられるということでよくわかりました。

 本市のような都会とは呼べない、言ってみれば小さな町のお互いに見知った顔の多い中での回収業務、現場の方は本当に御苦労が多いことと思いますが、引き続き御尽力をお願いいたします。

 私が今回の一般質問の準備をしていた時期に、ちょうど市役所の1階玄関ロビーにおきまして、税に関する作文コンクールの入賞作品の展示がありました。ごらんになった方も多いかと思いますが、今回質問させていただいた収入未済や不納欠損は税には限りませんけれども、少し御紹介させていただきます。
 神原中学校1年生、安冨千尋さんの作文、

 日本は今一度、税金の意味をよく知って、身のまわりにあるものをよく見てみる必要があると思う。

 私たちの毎日の生活は税金で成り立っている。そう言っても過言ではないのだろうか。私がそう思いはじめたのは今、中学生だ。私はもっと小さいころから税金の意味を教えないといけないと思う。そうでなければ、税金をはらうことに喜びを感じられる日本にはなれないと思うからだ。

 私は今回、税金に関する勉強をする機会を得たことで、一つの目標ができた。日本全体をそんな国にする第一歩として、私は将来、子どもに税金をはらうことの大切さを教えようという目標ができた。

 続きまして、慶進中学校3年生中野明日香さん、この方は常盤公園がリニューアルされるというニュースを聞いて、そのお金がどこから出てくるのだろうかという疑問を持ったことから、今回税金への関心が生まれて応募作品を書かれたそうですが、こんなことを書いておられます。

 市税を増加させる手段を自分なりに考えてみた。一つ目は当然のことだが、納税の義務を果たすことだ。なぜならば、税金は私たちの生活を支えるために使われているからである。二つ目は、税率を上げるのではなく、納税者の人口を増やすことだ。このためには、たくさんの人に住んでもらえる魅力のある街づくりが必要となるだろう。

 私たち学生は、税金を払うことはできないが、今できることもある。それは税金の仕組みや税金の使われ方を理解することである。

 これこそが学生の納税ではないだろうか。

 私は大好きな常盤公園が新たに整備され、魅力ある市のシンボルとして存在し続けるためにも、将来は納税の義務を果たしたいと思っている。

 以上、作文全体のほんの一部ではありますが、御紹介させていただきました。中学生がこれだけ真剣に税金のことを考えているわけですから、自分たち大人がもっとしっかりせねばという思いを新たにした次第です。そして、今こういう将来有望な子供たちが宇部で育ち行くことを考えましたら、進学などで一度は宇部を離れたとしても、また再び戻ってきて暮らせるような宇部のまちにしなくてはいけないという思いを強くしております。

 続きまして、質問の2点目、国民健康保険の今後について、再質問させていただきたいと思います。

 医療費の適正化対策として、ジェネリック医薬品への切りかえ勧奨に取り組んでいるということが御答弁の中にありました。薬について特許の切れたものを、競合会社が商品化した後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の処方につきましては、効力は同様でありながら、その価格帯が先発品に比べて大幅に下回っていることから、医療費抑制のための非常に効果的な手段と考えられます。

 現在の本市のジェネリック医薬品への切りかえ勧奨とはどのようなものか、実態について教えていただければと思います。

◎落合孝雄健康福祉部長

 お答えします。

 ジェネリック医薬品への切りかえ勧奨についてのお尋ねでございますが、このジェネリック医薬品への切りかえ勧奨につきましては、本年8月に国保連合会と連携いたしまして、40歳以上で慢性疾患によりほぼ毎日その薬を服用し、かつ自己負担額が月額300円以上ジェネリック医薬品にかえた場合軽減される方を選びまして、約1,800人を対象に切りかえ勧奨の通知を発送したところでございます。また、来年2月にも同様の通知を発送することとしています。また、健康フェスティバルなどのイベントにおきましても、ジェネリック医薬品への切りかえについて、周知啓発活動を行っているところでございます。

 今後こうした取り組みを引き続き行うとともに、医療機関の協力も得ながら、ジェネリック医薬品への切りかえ促進に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございました。

 本年8月から始まったということで、日が浅いので数字としてはまだ実績が上がっていないと思いますが、今後もぜひ続けていっていただきたいと思います。

 これは12月6日付の日経新聞に載っていた記事でございますが、日本薬剤師会の試算によりますと、患者が飲み忘れて家庭内にたまっている医薬品を金額に換算すると、年間500億円に上るそうです。これも高齢化社会が顕在化していることの一つの事例といえるのかもしれませんが、国家財政、市財政を考えるとき、まず自分たちの家庭からできることから取り組んでいかねばと強く思います。今後もジェネリック医薬品処方の意義を広く市民に知らしめていただいて、勧奨に努めていただきたいと考えます。

 続きまして、国民健康保険料収納率向上への取り組みについて、もう1点質問させていただきます。

 御答弁の中で、滞納者に対する納付相談や納付指導の充実とありましたが、この具体的な内容について教えていただきたいと思います。

◎落合孝雄健康福祉部長

 お答えします。

 納付相談につきましては、失業などに伴う急激な収入の減少により、納期限内に納付することが困難な方に対しまして、生活状況など詳細な聞き取りを行いまして、分割による納付など、相談者の状況に応じた適切な納付計画を作成するということを行っているところでございます。

 また、納付指導につきましては、滞納されている方につきまして、文書による催告、電話による催告、臨戸訪問による催告という形で滞納者の納付意識を高め、納付を促すこととしておるところでございます。

 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございました。

 先ほどの納税課のお仕事同様、国民健康保険料の回収につきましても、現場の方たちの御苦労は並々ならぬものがあると推察いたします。国から国民健康保険制度の基盤強化という声が聞こえてきて久しいですが、入ってくるものがなければ支えようがありません。役所の方には大変な業務とは思いますが、これが役所の仕事という自負を強く持っていただいて、庁内で連携の上、早期の財産調査や滞納処分への強化に取り組んでいっていただきたいと思います。

 済みません、もう1点国民健康保険についてお尋ねいたします。

 御答弁の中に、「地域や医療機関と連携した保健事業の充実」とありましたが、国民健康保険に特化した部分だけで結構ですので、現在医療機関との具体的な連携をどのように進めておられるのか教えていただければと思います。

◎落合孝雄健康福祉部長
 お答えします。

 医療機関との連携ということでございますが、主な保健事業について申し上げますと、これは特定健康診査及び特定保健指導、この2事業が主なものと思っております。

 特定健康診査は、生活習慣病の予防を目的に、40歳以上の国民健康保険の加入者を対象に内臓脂肪型肥満に着目をした検診でございます。集団検診のほか、96カ所の医療機関で実施しておるところでございます。

 また、特定保健指導は、生活習慣の改善を図ることを目的に、特定健康診査の結果に基づき行うものでございますが、市の保健師が行っているもののほか、市内33カ所の医療機関に協力していただいて、実施しているところでございます。

 以上でございます。

◆田中文代

 ありがとうございました。
 6月議会の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、この特定健康診査、市から勧奨ということで随分御案内をいただくのですが、私自身もなかなか行けずに、12月20日の期限ぎりぎりになって病院に予約を入れるような形になってしまいましたが、ぜひ今後もこの取り組みを医療機関と連携して進めていただきたいと思います。

 本市は、山口大学医学部附属病院を初めといたしまして、数々の医療機関、個人病院等が立地しており、いざというときの安心に大きく寄与している面と、多くの診療機関があるがゆえに、安易なコンビニ受診から国民健康保険料の高騰が生じているのではないかとも言われております。医療機関にしてみれば患者さんが減れば収入も減るわけですから、そのあたり税金と絡めて考えると、市としては二律背反の部分もあるのかもしれませんが、社会全体を支えていくためには、今後は医療機関の関係者の方たちも、医療を受ける私たち市民も、本来健康とはどうあるべきかということをともに認識しつつ、健全な市財政のありように向けて、医療費抑制への道を探っていかねばならないと考えます。市と医師会などの医療機関の方々が今まで築いてこられました信頼関係をもとに、今後もさらに連携を深めて施策の実行に当たっていただきたいと考えます。

 それでは最後になりますが、外部監査の導入についての再質問に移りたいと思います。

 御答弁の趣旨としましては、国の動向を注視していきたい、本市としては、今のところ積極的な外部監査の導入の動きはないということで理解いたしました。費用対効果や適切な人材の確保が困難ということもあって、他市においても現在足踏み状態であるということも理由に上げられておりましたが、現在既に外部監査が義務づけられております山口県の監査の現状について、どのように捉えておられるでしょうか。実際に導入されていることによって発生しているメリット、デメリットについてどのようにお考えか、市としてのお考えをお聞かせいただければと思います。

◎三輪信則総務管理部長

 お答えいたします。

 包括外部監査のメリットにつきましては、先ほど市長が壇上で御答弁を申し上げましたとおり、市の組織に属さない外部の専門的な知識を有する者が監査を行うことで、監査機能の専門性及び独立性の強化が図れるとともに、市の監査機能に対する市民の信頼が一層高まることが期待されるというふうに考えております。

 一方、デメリットと申しますか、導入に当たりましての課題といたしましては、平成21年度に包括外部監査を実施しました自治体における費用の平均額が、都道府県では約1,500万円、条例で定めて実施している市及び区では約900万円と多額になっておりますことから、費用対効果についての十分な検討の必要性や、包括外部監査人となり得る適切な人材の確保等が必要であるというふうに考えております。

 以上でございます。

◆田中文代
 ありがとうございました。

 平成22年度ではございますが、インターネットで山口県の包括外部監査人、小田正幸氏による報告書の内容を私も閲覧させていただきました。非常に内容が細部にわたっておりまして、貸付金、出資金、未収金、基金などの管理について、非常に的確な御意見、御指摘がなされておりまして、本市の現状の監査とは随分違っていることを確認いたしました。指摘や意見の多くについては、現状の問題点と改善案、今後の対応などが右左で明示されておりまして、なるほど法令や税務の専門性を持つ方が外から見ると、こんなにクリアに見えるものなのかと驚いた次第です。

 もう1件再質問ですが、現在の本市の監査体制においては、監査委員の方たちは別といたしまして、日常的に監査の業務に当たっておられるのは市職員の方たちでありますが、このようにある意味非常に特殊な専門性・知識を必要とする監査の業務につく職員の方たちの研修体制はどのようになっているのか、教えていただければと思います。

◎井本英文監査委員(常勤)

 現在、監査は、市の財務に関する事務の執行及び経営に関する事業の管理が、法令等に従って適正かつ効率的に行われているかどうかを主眼とし、また、費用対効果に配慮したものとなっているかなど、経済性・有効性の観点もあわせた行政監査的視点を持って行うこととしております。

 このような監査に当たる監査委員事務局の研修の状況につきましては、毎年、全国都市監査委員会などが主催する4つの研修会へ、監査委員が延べ7人、事務局員が延べ4人参加するほか、事務局員については山口県や民間の主催する4つの研修会に延べ6人が参加しており、最新事例を含む監査に関する調査研究を計画的に行っているところであります。

 以上です。

◆田中文代

 ありがとうございました。

 研修の機会を多く与えられているということでございますが、残念なのは、せっかくそうして研修を受けていただいて専門性を高めていただいたとしても、庁内の人事異動でほかの部署に移っていくケースが考えられるということです。これは監査の部門だけによらない話であることは皆さん御承知のとおりですが、せっかく研修を受けたり、一定期間同じ分野の業務に当たられて、その専門性が蓄積された財産が単なる年度ごとの配置がえによって失われていくことへの市民が抱く消化不良の思いは、決して小さくありません。

 私が今回の質問のために集めた資料の中に、このような文言がありました。「外部監査の導入の目的は、「住民の福祉の増進に努め、最小の経費で最大の効果を挙げる」ことと、「組織及び運営の合理化に努めるとともに、規模の適正化を図る」の2点である」。今回、外部監査の導入については消極的な御答弁ではありましたが、おそらくこの2点については外部監査の導入いかんによらず、常に市長の指揮官としてのお考えの中にあるのではないかと勝手に考えております。従来から行われております市役所の定期的な人事異動について、メリット、デメリットがあるということは承知しておりますが、例えば入庁の際に、私は市役所の中のこういう分野の仕事、監査であれ、福祉であれ、農林振興であれ、この分野について仕事を全うしたいという希望を持って入庁してくるような人材がいたとしたら、その専門性を伸ばしていくような人事のあり方も今後考えてみられてはいかがかと思います。

 これは私の考えでございますが、もしよろしければ市長のお考えをお聞かせください。

◎久保田后子市長

 まず、職員の専門性ということは非常に私も重要だと考えております。したがって、今、研修制度も非常に充実させるということでやる。また、職員の仕事に対する評価、部の評価、部の目標、課の目標、また、個人の目標、そういった形で評価制度も今、充実をさせてきているところでございます。ですから、自分の目標を定めて、またそれに合った研修をする。またそれがきちっと適正に評価をされるという、やはりそういったサイクルが必要だと考えて、今そういう取り組みを進めているところでございます。

 それから、外部監査について、私が壇上で申しましたように、国が法の改正を見据えて監査制度の見直しをしているので、これを注視しながら市としても検討していくというふうに申し上げておりますので、後ろ向きなのではなくて、この状況を見ながらやっていく。私も県の包括外部監査の資料はたびたび利用してきましたので、その中身について非常に評価をしております。したがって、そういった包括外部監査制度を今後も市が検討すべきだと、あるいは行政評価制度、いろいろな評価制度が大事だと考えておりますが、国の動向を見ないといけないという時期なので、動向を見据えながら検討していきたいと御答弁を申し上げた次第です。

 以上です。

◆田中文代

 ありがとうございました。よくわかりました。

 先日の青木議員の質問への御答弁の中にもありましたけれども、市役所の人材が生かされていないことを非常に残念に思うということをおっしゃっていました。まさに今のお言葉を聞いて納得した次第でございます。これからも、ぜひ庁内、議員の力を遺憾なく発揮していただいて、市民生活の向上に向けて、さらなる御尽力をお願いしたいと思います。

 これで私の質問を終わります。

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