平成23年(2011年) 6月定例会

平成23年6月8日(水)
1. 今後の本市のバス事業のあり方について
2. 教育現場での公共交通に関する学習のあり方について
3. 本市の「環境にやさしい交通づくり推進事業」について


田中文代の発言は、背景を青色で表示しています。

◆田中文代
おはようございます。新風会の田中文代でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

今回私は、市の環境にやさしい交通づくり推進事業を受託する形で、昨年度、特定非営利活動法人ライフワーク支援機構が宇部交通まちづくり市民会議、通称うべこまちとともに行ってまいりました勉強会への参加を通じて、私自身が感じてまいりました疑問点、また市民の方たちからの御意見をあわせ、市民の交通手段としての本市のバス事業のあり方、また市としての交通環境施設の取り組みの姿勢について、3点ほど質問させていただきたく思っております。

まず、そもそも私がなぜこの問題にかかわることになったのか、その経緯を御説明させていただきたいと思います。8年前にドイツから帰国し、ふるさと宇部に住もうという話になりました際、いろいろな方から生活面についてアドバイスをいただきましたが、そのとき、まず第1に皆さんが言われたのは、車がないと生活できないということでした。これはあらかじめ予想していたことではありましたが、そこまで切実なのかという気持ちがいたしました。

平成21年3月に市が発行いたしました宇部市地域公共交通総合連携計画という冊子がございますが、その冒頭に、この計画が立てられた背景と目的について述べられております。その中に、本市が市内で学ぶ大学生を対象に行った、本市が住みにくいと思われる点というアンケートの結果が記載されておりますが、第1位は公共交通が不便で42.9%、第2位が娯楽、レジャー施設が不足しているで35.7%、第3位が買い物が不便で22.5%、第4位が教育や文化的な環境が悪いで15.6%。以下、僅差で、近所づき合い、コミュニティーがよくない。医療、福祉施設が不足している。道路の整備が不十分。ほかの市町村に魅力を感じると続いていきます。

住みにくさの第1の理由として、全体の半数近くを占めるのが公共交通が不便ということであり、この地に長く暮らしていくには、移動手段として車を持つしかないというのが大筋の意見ということです。
しかし、我が家には知的障害のある子供がおり、その障害の度合いからいって、この子は将来、運転免許を取得し、自分で車を運転することはできません。現在、宇部総合支援学校高等部の2年生ですが、この子が成人して社会生活を送る際、自力である程度の距離を移動するには、公共交通機関、自転車あるいはタクシーなどを利用するしかありません。

また、知的、身体、情緒というそれぞれの障害のある方たちの運転免許取得の困難さ以外にも、健常な一般市民の方たちにしても、よく言われることですが、人はだれしも年をとれば障害者になります。加齢によって視力も聴力も衰えてきますし、反射神経も鈍ってまいります。その結果、単に自分が車を運転することが困難になってくるということよりも、むしろ恐ろしいことに、車を運転することによって交通事故の加害者になる可能性も生まれてきます。

人口減少、急速な高齢化が進んでいる本市にあって、自家用車のみの交通手段に頼っている状態では、既にある地域では買い物難民の発生も現実のものとなってきています。また、過度に自家用車に依存している社会では、老化により車の運転が不可能になった場合、途端に外に出なくなる引きこもりの状態の老人がふえるという統計もあります。

このような諸般の問題から、今後の安全・安心かつ利便性を備えた市民生活の一環のために、公共交通の整備、市が1事業として抱える宇部市営バスの今後のあり方について強く興味を抱くようになったわけでございます。

車がないと生活できないという市民の声は何を根拠としているか。一般によく聞かれるのは、バスは本数が少ないので不便という声です。全国的に見て、乗り合いバスの利用率というのは、日本の高度成長期とほぼ成長をともにする形で、昭和45年ごろをピークとしており、本市のバス利用者の推移もそれに準ずる形で推移していると見られます。年々減少傾向にある利用者数ですが、近いところでは平成10年の時点で1日1万人を超えていた延べ利用者数が、平成22年度の時点では1日延べ7,892人という数になっています。

この状態は、現在下げどまりにあると言われており、その理由は、現在の市営バスの経営方針が、今バスを使っている人にとってよい形でという安全な方向に、一種の保護策のような形に向いているからということが言われています。つまり新しい利用者をふやしていくという戦略的な経営方針には積極的には向かっていないというか、現実的な問題として無理ということが言われています。

1番の問題として、利用率を上げるには、もっと本数をふやして利便性を高くしないとどうにもならないわけですが、利用者が少ない現在の状況では営業収益が少なく、バス運転手の方たちの現在の勤務状況はかなり過酷であり、便数をふやすには、車両確保、人件費など諸般の状況をかんがみて無理であるという、鶏が先か卵が先かという堂々めぐりの悪循環状態に陥っていると思われます。

便数の少なさ以外にも市民がバスを敬遠する理由はいろいろあります。市内各所にある路線バスの停留所の形状は実にさまざまで、市営バスとしての統一感がなく、初めてバスを利用する人にとっては、とてもわかりにくいものになっています。屋根つきでベンチを備えた、いわゆるバスシェルター形式のものもあれば、道路の端にバス停の標識が立っているだけの簡素なものもあります。そして、その標識にはバス停の名前と時刻表が記載されているだけで、路線図の全体像、終着点までに経由するバス停名などの記載があるものはまれです。とても不親切で、使う人の身になってつくられたバス停とは思われません。

バス車両についても、現在、お年寄りやベビーカーの乗車に配慮したワンステップバス、ノンステップバスへの移行が進んでいるとのことですが、これもバス停同様、ハード面の整備ということで資金が必要です。

また、すっかり車社会に依存している本市の現状として、路線バスに一度も乗ったことがないという子供たちも多く存在します。親が路線バスを利用しないのですから当然のこととも言えますが、これも利用者の減少に拍車をかけていると思われます。生まれてこの方、バスといえば幼稚園の通園バスか学校の社会見学のときの貸し切りバスしか乗ったことがなく、高校生になって行動範囲が広がっても、部活などの関係から時間に制約のあるバスよりは、遠距離でも自転車を利用する子供たちが多いのも事実です。バスの運行時間にもっと幅が出れば、通学にももっとバスが利用できるはずで、夜道を長時間自転車をこいで帰ってくる子を思う親の不安も減ると思うのですが。

本市では、環境施策の観点から、環境にやさしい交通づくり推進事業を民間に委託し、その事業の趣旨、目的としては、増加傾向が著しい自家用車のCO2削減対策として、市民主体の環境にやさしい公共交通機関等の利用促進運動を展開しますということをうたっていますが、現在のバスの運行状況では、実際問題として推進は難しいのではないでしょうか。

昨年この事業を受託した特定非営利活動法人ライフワーク支援機構と宇部交通まちづくり市民会議が共同で発行いたしました、ことし3月の実施報告書によりますと、エコ通勤、いわゆるマイカー通勤から公共交通や自転車による通勤への転換を市内28カ所への事業所、施設等に呼びかけたところ、1事業所内2名の方が自転車通勤への変更をされたのみの結果となっております。

エコ通勤への変更が進まないその理由として、例えば協和発酵キリンの場合、公共交通の利用は会社まで遠く、利用したい時間帯の運行がなく利用できないのが現状。宇部協立病院の場合、夜勤交代勤務が多く、車利用がほとんどで、公共交通は待ち時間と、なかなか利用時間帯に合った運行がない。慶進高校、宇部中央高校ともに、勤務上公共交通は利用しづらいのが現状。高嶺病院、エコ通勤は推進したいが、バスの便が悪すぎる。特にバスとJRを併用利用しようにも、厚東駅まで行くバスが全然ないなど、バスの利便性の悪さが目立っております。

また、実際のところ、現在の宇部市営バスの料金体系から勘案しますと、事業所にとっては、バスによる通勤手当のほうがマイカー通勤によって支出される通勤手当よりも上回る可能性が高く、この点からもバスによるエコ通勤への変更は事業所のほうからすれば現実的には難しいと考えざるを得ません。このようなバス事業の経営不振は本市だけが抱えるものではなく、統計で見る限り、全国の路線バスのうち、黒字路線は全体の約4分の1にすぎません。

しかしまた、経営状態の黒字、赤字だけが市民にとってのバス環境の指標になるものでもありません。交通事業を評価するに当たり、赤字で効果的でないといった最悪の状況や黒字だが効果的でないといった状況よりは、市民にとっては赤字だが効果的といった状況のほうがまだ望ましいと考えられますし、最も望ましいのはもちろん黒字で効果的という状況です。

大都市のように人口密度が高い場合は、公共交通が成立しやすい、事業として黒字経営が可能な土壌があるわけですが、本市の場合、人口の問題以前に、歴史的に見ても根本的なまちづくりの構想に公共交通の部分が抜け落ちていると考えられ、長年ふるさとを離れた後、再びこの町に戻ってきた者の感想としては、トータルデザインなく、継ぎはぎだらけの場当たり的なまちづくりがなされてきたという印象が否めません。

しかし、だからこそ、今こそ厳しい財政の中で、今後、より効果的に新たなまちづくりを進めていくためには、公共交通のデザインのあり方は非常に重要な位置を占めていると考えるものであります。

一つの例として、全国的には富山市のように、本市と似たような高い自動車依存度と交通弱者の問題を抱えながら、公共交通活性化を軸としたまちづくりを推進し、国の環境モデル都市に選定された町もあります。富山市の場合は、中心市街地にバリアフリーの路面電車を導入することによって、都市機能を富山駅周辺に集中させて、商業施設や景観も含めて中心部の魅力を向上させるとともに、中心市街地における居住を推進して、いわゆるコンパクトシティーを構築することで、市民によるエコライフの実現、CO2削減を可能にしたことが環境モデル都市選定の理由となりました。

富山市の場合は人口が約40万人で、そのほかにも近年、公共交通の状況を経営状態の要素も含め自助努力によって好転させた都市は、おおむね人口が40万から50万であり、本市のような人口20万未満の都市は皆無です。本市の地理的、産業的な人口の分布のあり方から見て、富山市の成功例をそのまま持ってきても机上の空論にすぎません。しかし、よりよい市民生活のために、いろいろな事例を参考としながら、人口20万未満の都市の初めてのモデルケースとして交通環境整備に取り組む姿勢が本市にあってもしかるべきではないかと私は考えます。

そこで第1の質問ですが、先ほどからの鶏が先か卵が先かの話ではありませんが、バス利用者数が底を打っている感のある今こそ、各関係部課連携の上、市民の声に即した、みんなが利用しやすい市営バス事業の基盤整備が必要不可欠であると私は考えますが、市長の御意見はいかがでしょうか。

実際問題として、今後10年の間に、高齢化を主とした本市の交通弱者の問題はかなり深刻化いたします。市長が描いておられる今後の本市のバス事業のあり方について、具体的なビジョンとお考えをお聞かせいただければと思います。

第2に、環境問題への意識を高める上でも、自立した社会生活への一歩としても、今後学校教育の現場で、特別支援学級の生徒も含め、早期から段階を踏んで公共交通利用についての授業を積極的に取り入れる機会を設けられてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。

第3に、本年度も実施される本市の環境にやさしい交通づくり推進事業ですが、既に委託先は決定したとのことでございますが、事業内容の一つ、エコ通勤優良事業所の普及拡大に向けての取り組みについて、隗より始めよということで、全部署とは申しませんが、市役所内からまず取り組んでみようというお考えはありませんでしょうか。
以上で、私の壇上での質問を終わります。

◎久保田后子市長
田中議員の御質問にお答えをいたします。
御質問の1、今後の本市のバス事業のあり方についてのお尋ねですが、モータリゼーションの進展に伴って、採算性の悪化から、多くの公営バス事業が撤退してきた中で、市民に親しまれる公共交通として存続させてきた本市のバス事業は、現在では高齢化や地球温暖化対策、町の活性化を進めていく上での強みでもあると考えています。

しかしながら、バス路線を運賃収入だけで維持することは大変困難であり、平成22年度予算で、国、県から約6,700万円、本市からは2億1,000万円の補助金を交付しており、既に現状においても多額の財政負担をしています。

そこで私としては、バス事業と交通政策という視点から総合調整を行うため、平成22年度に専門部署を設置して、公共交通の活性化を目指すことにしています。そして、住民ニーズの掘り起こしや地域特性に合ったきめ細やかなバス運行、まちづくりと連携してサポートできる仕組みづくりに取り組んでいるところです。

その中で、高齢者等の移動手段を確保するため、中心市街地における循環バスや新たに西宇部地区におけるコミュニティー交通について、できるだけ早い段階で実証運行を実施したいと考えています。
また、利便性を向上させ、利用者の増加を促すためには、ハード面での取り組みとして、宇部新川駅前にバスシェルターの整備やノンステップ車両、LED式行き先方向幕への更新、バス停留所の計画的な整備を確実に行うことのほか、新たな視点としては、バス停から離れた地域の方の利用拡大のため自転車駐輪場の整備などを検討しているところです。ソフト面では、バスの乗り方教室での利用意識の醸成や運行案内システムの充実、利便性向上のためのダイヤ改正などを継続的に行っています。

また、バス事業の効率化のためには、幹線路線と市域路線を組み合わせたハブ化等を現在検討しているところです。バス事業を維持、発展させることは非常に重要であるため、今後とも利便性の向上や効率化に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

御質問の3、本市の環境にやさしい交通づくり推進事業についてのお尋ねですが、御紹介いただいた平成22年度に提案公募事業で、環境にやさしい交通づくり推進事業を実施したところです。これは、低炭素社会の構築に向けて、増加傾向が著しい自家用車のCO2削減対策の取り組みとして、公共交通機関や自転車等の利用促進を図って、環境にやさしい交通づくりを推進する市民主体の運動を展開するための第一歩となる事業として位置づけたものでございます。

したがって、平成23年度においては、この取り組みを検証して、より実効性の高い事業展開を図るため、エコ通勤優良事業所の普及と拡大を新たに加えて取り組んでいます。エコ通勤優良事業所認証制度は、エコ通勤に関して高い意識を持ち、エコ通勤に関する取り組みを積極的に推進している事業所を認証・登録して、その取り組みを広く国民に紹介する制度で、国土交通省が所管をしています。現在、全国で409事業所が認証登録されており、このうち中国5県では5つの事業所、山口県ではいまだ認証された事業所がない状況です。

本市では、平成22年度に改定した宇部市地球温暖化対策実行計画において、独自のエコ通勤の定義や基準を定めてエコ通勤の実施に取り組み始めています。エコ通勤優良事業所の認証要件は、職員の通勤実態を把握していることやエコ通勤プランを作成していること、またエコ通勤に関する具体的な取り組みを実施していることなどで、本市が既に実行を始めているエコ通勤の取り組みと共通する点も多いことから、本市としては、この国の認証取得に向けて取り組んでいきたいと考えています。

以上で、私の壇上での答弁を終わります。

◎白石千代教育長
田中議員の御質問にお答えいたします。
御質問の2、教育現場での公共交通に関する学習のあり方についてのお尋ねでございますが、公共交通を利用することは、児童生徒が社会生活において自立した生活の仕方を身につけるとともに、環境問題への意識を高める上でも大切です。学校においては、自分たちが住んでいる町を知るとともに、社会生活を営む上で必要な力を身につけるための学習として、平成22年度は小学校17校で生活科や特別支援学級での活動、常盤公園の彫刻鑑賞などに公共交通である路線バスや電車を利用しています。今後も引き続き公共交通を利用する学習を行うとともに、利用することのよさを学ぶことで環境問題への意識も高めていきます。

また、早い時期から社会性を身につける体験の一つとして、家庭における積極的な公共交通の利用促進を図っていきたいと考えています。

以上でございます。

◆田中文代
ありがとうございました。
それでは、お答えいただいた内容について、1件ほど再質問、それと全般にわたりまして要望を述べさせていただきたいと思います。

まず再質問でございますが、先ほどハード面整備ということで、今後確実に行うということで御回答いただきましたが、宇部新川駅前のバスシェルターの整備につきましては、この秋の国体及びおいでませ!山口大会に間に合うようにということで、既に発注済みということで聞いておりますが、その他のノンステップバス車両の配備、バス停留所の整備など、宇部新川駅前以外のハード面の整備につきまして、今後の時間軸に沿った実行計画をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

◎吉本栄三交通事業管理者
ノンステップ車両の更新、あるいはLED式行き先方向幕の更新、バス停留所の計画的な整備、これらのスケジュールにつきましては、交通局では乗り合い車両を現在69台保有しています。そのうちノンステップ車両は17台です。今後、毎年2台ずつを更新していきます。LED式行き先方向幕の更新は、既に装備している車両が49台で、毎年5台ずつ更新していきます。

また、バス停留所の計画的な整備につきましては、現在、バス停小屋は140カ所に設置しています。引き続き設置基準に適合した利用度の高いバス停から年次的に1ないし2カ所設置していきます。今後もバス停留所の設備等につきまして定期的に点検し、整備充実をしてまいります。

以上です。

◆田中文代
ありがとうございました。
バス事業のあり方につきまして、市長のほうから、多額な補助金投入の負担から今後は縮小という答えでなかったことは本当に幸いでございます。今後の実際に即したバス利用のために、ぜひ整備を進めていただきたいと思いますが、全般について私の要望を述べさせていただきたいと思います。

まず、今後の本市のバス事業のあり方でございますが、私は自分自身の経験から、かねてより障害者にとって住みやすい、暮らしやすい町は、健常な一般市民にとっても住みやすい、暮らしやすい町であるということを信条に掲げております。これは、障害者の部分をそのまま高齢者に置きかえていただいても結構ですが、要はマイノリティーの方たちの声がきちんと届けられる、聞き届けられる社会になっているかということです。

今後、現実的には高齢の交通弱者の方たちはマイノリティーというよりは、むしろマジョリティーになってくるわけですが、その方たちが実際に御自分の運転免許を手放される前に、手おくれになる前に、御自分たちの置かれている交通環境について、ぜひ現場の方たちで公共交通の基盤整備とあわせて啓発事業を進めていただくようにお願いいたします。

昨日の岩村議員の質問の中にもございましたけれども、今後、自治会の果たす役割というものが大きくなってくるように私は思っておりますが、ぜひ現場の声を聞いていただいて、現場の声に即した要望を取り上げる、そしてまた、現場の方に現状把握をきちんとしていただく、このような作業を市のほうで進めていただきたいと思います。

続きまして、教育現場での公共交通の指導について機会を設ける件でありますが、これも私がひとえに教育の力というものを信じているからこその提言でございます。親を変えるのは難しいですが、子供はまだ教育の力で変われると私は信じております。環境やまちづくりへの意識は、小さいころからその芽が育っております。ごみの分別一つにしてもそうです。今後、公共交通を一つの切り口にして、環境に配慮した交通のあり方を実地に学ぶ機会をぜひ授業の中に設けていただきたいと願っております。

また、特別支援学級で学ぶ何らかの障害のある子たちにとっては、学校卒業後の社会参加と自立のために、ぜひ義務教育の間に極力公共交通の利用について学んでほしいと思います。障害の程度はさまざまですが、現在成人となられまして、作業所で働かれている知的障害のある方たちについて言いますと、小さいころからバスの乗り方を学んでいれば、施設の送迎バスに頼らなくても自力で通勤できたかもしれないと思われる方が確かに存在いたします。施設の送迎バスは親にとっては確かに楽で安心ではありますが、本来の意味であれば、施設との往復ではなくて、市内のあちこちに自力で移動できる、そういう大人になってほしいというのが本当の願いであります。ぜひ学校の教育の力でこのような部分も拡充していただければと思います。

そして、この件に含めまして、今後、障害者にとっても利用しやすいバス交通のあり方について、ぜひ御検討いただくように御要望いたします。例えば先ほどの回答にありましたが、今後整備を進められるというLED式行き先方向幕についてですが、これはバスの行く先を表示する、バスのフロントにつけられるものでございますけれども、ドイツで生活しましたときに体験したことですが、行く先を数字の3けたの組み合わせで表示してあって、例えば一番最初の番号が8であると、必ずどこそこに終着点が行き着くという、そういう表示になっておりました。その町にふなれな者にとっても非常にわかりやすい表示になっておりました。今後、バス事業の効率化が進んで、幹線路線と地域路線を組み合わせたハブ化が進むようになりましたら、ぜひこの表示標識も御検討いただきたいと思います。

最後に、市としてのエコ優良事業所認定の取り組みについてお尋ねしました件ですが、市内に存在する多種多様な事業所のうち、市役所は一般的に申しまして、その立地条件から、かなりバス通勤を利用しやすいというふうに考えております。しかし、その市役所においても、実際には自家用車を使っての通勤が主流であるというふうに伺っております。それでは、その理由は何なのか、いま一度きちんと検証されてみてはどうでしょうか。

先ほど隗より始めよという言葉を申し上げましたが、恐らく実際に自家用車通勤をしておられる方たちの中から、ほかの事業所と同様にエコ通勤実施への問題点がたくさん上がってくるはずです。市役所の仕事は、アンケートをとったり、書類をつくったりすることで完結するのではなくて、それをもとにして、実際に目に見える形でアクションを起こしていただいて、多少の摩擦はあっても、市民とかかわりながら前に進んでいく、そういう仕事の進め方をしていただきたいと思います。市役所も市内の一つの事業所ととらえて、問題点を洗い出すことによって、ほかの事業所のエコ優良事業所化に向けて、より効果的な指導、より具体的な提言が可能になるかと思います。ぜひ御検討いただくように要望いたします。

以上で、私の一般質問と要望について終わらせていただきます。ありがとうございました。

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